TVアニメ『神様になった日』ラストに向かって話が詰め込まれ過ぎ?第9話

TVアニメ「神様になった日」公式サイトより

 やっとクライマックス感出てきたけれど、ここでこんなに詰め込むなら前半カットできる部分はかなりあったよな。そのせいではしょられたであろうあれやこれがもったいないという気持ちでいっぱいだ。

 とうとうひなにたどり着いた天才ハッカーの央人。先週やーっとたどり着いたひなのロゴス症候群まであっという間に把握し、なぜそれが完治したように見えているのかについて調べることに。

 その過程、央人は何か理解しているようだったが何がどうでそうなのかという理由とかはそれっぽい描写と台詞を駆使して進んでいく。そういうの丁寧にやってほしい。今回はとにかく央人が一人で怒ったり騒いだり感づいたり過去を振り返ったりと忙しい。感情の起伏がジェットコースター級なので、色々あったろう彼にまったく同情も感情移入もできないのだ。

 央人はひなと陽太が出会ってからの陽太の行動がとにかくおかしいことに着目する。何の変哲もない彼がテレビの密着を受けたり麻雀大会で活躍したりはおかしいというのだ。それがひなが関与しているとしたらと仮定して調べ始めることに。

 このことをCEOに報告する尾熊。CEOはその内容を聞いてインターネットで繋がる世界でひなの持っている何かしらがあれば全能の神と同等の地位を得ると答えていた。あーもうそれっぽい言葉で会話してそれっぽくしないでくれーーーー。雰囲気で持っていこうとしすぎである。

 唐突に央人の過去が挿入される。彼は昔から意識せずともパソコンを自在に操れる才能を持っていたらしく、両親からお願いされたことにも積極的に取り組んでいた。だがそれは悪事の片棒を担ぐのと同じこと。段々そのことに気付き協力したくないと言いだすと両親から暴行を受けだしたようだ。

 最終的にこの両親は惨殺された様子。なぜ惨殺にいたったのかはわからないが、央人が犯人というわけではなさそう。だが彼は両親の死を喜び、自分を勝手に生み育てて利用しまくったことをずっと恨んでいたようだ。

 そしてCEOになぜか拾われ今の彼がある様子なのだが。央人はCEOに興梠博士が常温動作可能なチップ型量子コンピューターの開発に成功し、実用に持ち込んでいると報告。それはとんでもない技術のなせる業らしい。

 この量子コンピューターを自分に解析させてほしいとCEOに頼み込むが彼に与えられたのは、この量子コンピューターを探し出すことだけ。肉体労働だ。彼は自分の才能に見合わない仕事を押し付けられたとして突如怒り出す。大人はみんな自分を飼い殺しにする、と大暴れだ。

 だがCEOは央人の力を正しいことに使いたい。道を踏み外してほしくないという親心をもって接してくれたようだ。だがその思いは届かない。

 自宅に戻ると、央人は言われた通り量子コンピューターを探しはじめる。両手を合わせて錬金術みたいにモニターを出現させていたけれど、あれは一体何なのだろう。この世界線ってかなり現代と近いと思っていたのだけれど、央人は別事件なのか? カッコいいと思ってやっているんだろうけれど、ただただ混乱を招くのみだ。

 そして彼は電脳の海に飛び込んでいく。比喩表現だが、まるで海を潜るように飛び込み、Excelで過去見られたイルカと思しきものに出会い、そして金魚に出会った。

 金魚に話しかけても無視され、触れようとするとはじかれてしまうので、彼はこの金魚を怪しみ金魚よりも先にもっと大きなものがいることに気付く。

 なぜか突然この比喩世界でアクションがスタートする。中二病男子の妄想に付き合わされているような気分だ。本当は画面の前でカタカタキーボードを打っているのだろうけれど、手から波動のようなものが出て攻撃している描写が続く。だがそれらが全て無効化されてしまうことから、これが興梠博士の残したプログラムであることを悟る。なんとかしてこの金魚に触れようと躍起になり、なんとか手を伸ばして触れられたと思ったらそこから膨大な量の情報が彼に流れ込んでいった。

 央人は量子コンピューターがひなの脳内にあることを発見しCEOに報告。ひなの病気はこの量子コンピューターによって不足部分を補い、それで元気に見えるようだ。どうやら興梠博士は晩年の全てをひなの病気の克服に当てたと見える。だがこの量子コンピューターが存在していることは世界の混乱につながる。CEOよりももっと上の存在が判断することだろうが、ひなの体から取り除かれることになるだろうと告げられ、央人はまたして大暴れ。暫く大人しくしていろと別室に軟禁されてしまう。

 だが央人はひなを何とかしようと、ひなの脳内にアクセスして危険を伝えようと試みた。ひなにそれは通じたらしく、映画の撮影ちゅうだったにも関わらず、彼女を迎えに行く人たちが訪れることが知らされた。

 ひなはとつぜん陽太に謝罪をし、世界の終わりと言い続けていたものが「自分だけ」のものであったことを伝える。 世界の終わりには陽太たちは関係なく、自分だけが終わる。突然わけがわからないことを言いだしたひなに驚く陽太と映画撮影メンバー。だが、その言葉を肯定するかのようにひなを迎えにきたと黒服をきた男たちが団体で現れ、ひなが何かに狙われているようなことだけは本当なのだと理解する。

 伊座並さんたちは陽太にひなをつれて逃げろといい、陽太もとりあえずひなの手をとって走り出す。ひなは自分がいなくなることを受け入れていたのになぜ陽太が自分を逃がそうとするのか意味が解らないと何度も口にする。

 なぜ陽太がそこまで自分にしてくれるのか、と何度も確認し陽太が突然「ひなが好きだからだよ!」 と告白をしたところ、かなり盛り上がりとして作ってきた場面なのだろうけれど、お前伊座並さんはどうした、という気持ちばかりが浮かび上がりそのあとの台詞で妹や伊座並さんもひなが好きだから、という説明的に陽太もひなが好きというのは家族的な意味なのか? とも取れなんとも中途半端である。

 だが、ひなは自分が好きといってくれる陽太に感謝し自分も好きだと伝えるが逃げ切ることはできないと黒服たちに連れられて行ってしまう。

 毎回出ていた「世界の終わりまであと〇日」という表記は、ひなだけの世界だと発覚したためか表記はなく終わる。突然シリアスになり、色々詰め込んできたけれど本当に無駄な話がかなり多かったえにそのテンポに乗り切れない。さらに重要なキャラであるところの央人の扱いが急すぎてなんだかなぁというかんじ。さらには陽太の好きの意味がかなり雑である。

 世界の終わり、を連呼されて全然勉強していなかったが陽太は受験は大丈夫なのだろうか。残り少ない話数で無理やり詰め込んだ結末までどう乗り切るのか、逆に興味がでてきた。

 

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