TVアニメ『体操ザムライ』回を増すごとに存在感が大きくなる娘の玲…第8話

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　体操ザムライ、もちろん主人公は体操ザムライであるところの城太郎なのだが、回を重ねるにつれ存在感が増しているのは主人公の娘・玲のような気がする。彼女のエピソードや成長が描かれる部分が多く城太郎、レオ、鉄男の出番よりも多いような。今回もそんな玲がメインとなる回。

　合宿で知りあったキティ・チャンとすっかり仲良しになりメールでやり取りするようになった玲。彼女からのメールに夏休み中にそちらに遊びに行くから、という文言がありはしゃぐ玲。お友達が遊びにくることがなかった分嬉しさが止まらないようだ。
　
　一方城太郎は、アラガキ・マーク２の練習に取り組むが、中々感覚を掴めずうまくいかない。アラガキにチャレンジし始めた時も同じように悩んでいたことを思い出し、とにかく練習し、映像にとり研究する、を繰り返すのみ。そこにレオが自分も役に立ちたいからと参加を希望する。

　高さは十分だが中々4回転のイメージができないと話し込む城太郎たちに、レオは「うずまきでござる！」　と意味不明なアドバイスをする。いまいち何を伝えたいのかわからない城太郎と天草はどうしたら4回転ができるようなるか、頭を悩ませる。

　帰宅前にレオがバレエを踊っている姿を目撃した城太郎は薄々彼がバレエをやっていたのだろうな、ということに感づいていく。このレオのバレエシーン、この作品の特徴でもあるけれど動きがぬるぬる過ぎてものすごかった。運動シーンに一見の価値ありである。

　とうとうキティがやってくる日がきた。玲は彼女と念願の対面を果たす。早速キティがいきたいという場所に出向くことに。そこは、まさかの高級服屋。あまり踏み入れたことのない場所に気後れする玲だったが、キティはお構いなしに玲に似合いそうな服を見繕って着せ替え人形状態に。

　普段来たことがない服を着るといつもの自分ではない新しい自分に出会えるでしょ？　と、困惑する玲を見て言ってのけるキティ。まだまだ子供なのにすごい。結局二人はお揃いのワンピースに着替えてそのあとも池袋の街を堪能する。

　最終的にはマリの店に出向きカラオケで熱唱。マリも友達と楽しそうにはしゃぐ玲の姿が見れて満足そうである。

　家に帰宅し、城太郎達と対面するキティ。城太郎はいいとして「荒垣家の忍び」として挨拶をしたレイに、キティは衝撃を受ける。彼はロイヤルの至宝と呼ばれる人気バレエダンサーだったのだ。今までそのことをしらなかった玲もあらためて調べてみて、レオがすごい人だったことを知る。日光江戸村からついてきた忍者がまさかそんな正体とは。だが、玲からすればすごい人である前にレオはちょっと変な忍者のレオなのだ。

　レオの話から、キティと玲の間で将来の夢の話がはじまる。キティは次のオリンピックで金メダルを取ることが出来たら、アイドルを目指すと玲に宣言する。もちろん体操は大好きだが、好きな物は一つではなくやりたいことはたくさんあるのだそうだ。

　玲の母、知世のファンだったキティは彼女の出ていた作品に影響され、人生は楽しんだもの勝ちであり、世界はとても広い。だから世界をひとつに狭めずなんでもやりたいのだと笑う。

　玲は何がしたいの？　と聞かれるが、そんなことを考えたこともなかった玲はしどろもどこになってしまう。今はお父さんの応援がしたいこと、なのかもしれない。と答える。さらに何が好きで、楽しいことは何で、何をやってみたいの？　と質問され、彼女は映画ごっこが好きだったことを自覚する。

　そこから数日、キティと過ごす日々の中で自分の好きなことについて改めて考えることが増えてきた玲。そしてとうとう、キティが帰る日がやってきた。

　玲は、キティに向かい「大女優になりたい」と宣言する。映画が好きで、映画ごっこが好きで、やったことはないが、かなえたいという気持ちが生まれたのだという。お芝居の勉強もしたいしもっと映画を知りたいと思ったと語る玲の姿を見て、キティも嬉しそうだった。

　図らずも娘の夢を知ってしまった城太郎だったが思ったよりも驚いたりはせず受け止めていたようだ。

　キティにバレエダンサーであることを指摘されて以来、何となく彼女と距離をとっていたレオは「いつまで忍びするの？」という質問には結局応えられないままだった。

　玲に新たに夢が出来、城太郎も新技開発に余念がない。そんな時、城太郎はアラガキ・マーク2完成に小さな手ごたえを感じていた。

　物語も佳境に入ろうという所で鉄男は出番もなく、体操系の話の進みは遅いがその中でも玲がどんどん魅力的に描かれて行っていて主役交代なのかと思ってしまう程。大女優の娘だった彼女が今後どうなるかはまだわからないが、それが城太郎やレオの行く先に何か関係をもってくるのだろうか？ 次回も楽しみだ。