TVアニメ『おそ松さん』物語仕立てでも全く中身がなかった3期第8話

TVアニメ「おそ松さん」公式サイトより

 前回の小話集とは違い、今回は2本のストーリーなのだが、中身がありそうで全くないのがさすがおそ松さんである。

「南へ」

デカパンとダヨーンのコンビが復活。舞台は南へ・・・。

 以前は「北へ」だったのが「南へ」となったお話。前回は車にのって北を目指していたが、今回は小型戦闘機に乗って南を目指す二人。

 だが向かう途中、旅客機を狙う6つ子空賊を発見。そいつらと交戦を繰り広げ彼らを救う。だが、そのあとにもイヤミ率いる空賊が現れ、デカパンが撃たれてしまう。

 彼の死の怒りでダヨーンはダヨーン砲を撃ち敵を蹴散らす。最初からそれ撃ってればよかったのでは?

敵を倒してもデカパンは帰ってこないとうなだれるダヨーンだったが、振り返るとデカパンがそこにいる。生きていたのだ。

 改めて二人で南へ向かおうと肩を並べて飛行を始める。だが、段々思い詰めた顔をしたダヨーンがデカパンの背後へと周り、その背中に照準を合わせ、引き金を引く。あわれデカパン。相棒に殺されて終了である。

 毎回おしゃれで無駄に豪華なんだけどどうして最後毎回二人は一緒に行けないのだろうか。まだ西と東が残っているので今後また続編があるのを期待したい。


「高尾山」

高尾山へ行く6つ子の波乱万丈珍道中。

 なぜか唐突に兄弟そろって高尾山に行くことになる。チョロ松がめっちゃ張りきっており、他の面々はかなり山を舐めた格好で出向こうとするが、高尾山には一松のようにサンダルで登る人やヒールで行く人もいるくらいなのでそんなに問題はないようにも思う。だがおそ松に至っては出発時間までずっと寝ており結局パジャマで出発するという山とか以前に人として心配になる恰好である。


 真昼間のすいている電車に揺られ、さっそく缶ビールを開けて世の人たちはなんで平日昼間に出かけないんだろう。と世の勤め人全体を敵に回す台詞を吐くニートたち。彼らは彼らで、自分たちがニートであるというそこはかとない不安を解消するために、精神の安定を求めてわざわざ平日昼間に皆で登山に向かうというらしい。

 チョロ松はかなりこの高尾山行きを楽しみにしていたらしく、旅のしおりを作り皆に配ってそこに記載されているスケジュール通りことを勧めようと張り切っている。中身は写真撮影が多かったり、最終的にはキャンプファイヤーをしてそれぞれの夢を語らうなど男同士、さらには兄弟で行うにはきついイベント盛りだくさんだと突っ込まれても譲ろうとしない。

 電車の乗り継ぎに迷ったりもしたけれど、何とか高尾山駅に到着。6人のうち4人が切符を紛失するなど先行きが不安すぎる。さらに山に登る前からお土産やではしゃいだりと一向に山登りはスタートしない。

 山登りの地図を見てみると、複数のルートもあることがわかる。兄弟たちは頂上まで登るのはしんどい、と途中にある薬王院という場所をとりあえず目指すことに決める。その手段としてケーブルカーとリフトがあることに気付くがカラ松は最初、徒歩での登山を希望するも、片道2時間くらいかかると聞いて、すぐさま文明の利器を頼ることに。高尾山ってそんなに時間かからないと思うのだが……?

 いざ文明の利器を使うとなっても、ケーブルカー派とリフト派に別れてしまってどっちにするかも中々決まらない。さらに、リフトに乗るにもケーブルカーに乗るにもどちらもそこそこいいお値段がかかることが発覚する。6つ子たちは小児の振りをして切符を買おうとするがもちろん大人料金を請求される。当たり前だ。

 それぞれペアを組んでいざリフトへ。チョロ松はリフトに乗るのになぜか緊張。タイミングを意識し始めるとわからなくなる気持ち、わからなくはないが。ペアになったおそ松がなんとかなだめすかして一緒に乗るが、段々テンションがあがってリフトを揺らすのでますます恐怖するチョロ松。

 トッティと十四松のペアは、トッティが一人自撮りをしまくっているのに混ぜてもらいたい十四松がなんとか映り込んで匂わせを狙ったり、カラ松と一松ペアは、とにかく一松が迷惑そうだ。

 下山するリフトにいちゃいちゃするカップルを見つけると、こういう時の一致団結っプりは素晴らしくカップルが恐怖する程度に怯えさせ、避妊しろなど下世話な声をかけていた。

 リフトである程度の高さまで来たが、目的の楽王院を目指すにはまだ少し登らないといけない。体力なさすぎの6つ子はあっという間にバテバテに。 なんとか頑張って途中の見晴らし台で、お団子を食べたり写真を撮ったりと休憩をとるとそこでかなり満足してしまい、帰宅するかという流れに。まだお参りしていないというチョロ松の言葉に皆反対するが、お参りするためにはかなり長い階段を登らなければならないことを知り、チョロ松も前言撤回で帰路に向かいそうになってしまう。

 だが、彼らはいつもそうやって途中であきらめてしまう自分たちに活を入れ、何かが変わるはずと力を振り絞り、目的を果たし、キャンプファイヤーを行い、清々しく飲み明かした。

 というのは妄想の世界だったらしく、なぜか彼らは高尾山で遭難し、白骨死体になってしまうというオチで終了した。高尾山で遭難なんてあり得なさすぎるし死ななくていいだろ! という感想なのだが、今回はどちらのエピソードもなんとなくほの暗いバッドエンドを迎えている。

 おにぎりたちの同行もなく、今回は本当に意味のないお話のような気もしたがとにかく6つ子たちがひたすらに可愛くのびのびとしていたように思う。山登り、したいなぁ。


 

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