TVアニメ『ミュークルドリーミー』まさかの黒沢君がメインの第30話

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　今回はことこ先輩がメインのようなそうでもないような、不思議な回。ことこ先輩の作ったロボット、ヨミーくんが物語の発端なのは間違いないのだけれど、ガツンとメインなのは今回のゲストキャラ黒沢君だ。
　
　ことこ先輩が文化祭で発表したロボット「ヨミーくん」がサインスコンクールで最優秀賞を受賞したことが、朝礼で全校生徒の前で発表される。さらにその功績をたたえてことこ先輩には、ロボット工学で有名なクレバー高校から推薦の誘いが来ているという。学校全体がお祝いムードの中、そんなことこ先輩にいら立っていたのが、黒沢くんだ。

　彼はパソコン部に乗り込んでくると、自らが作り出した「ムッキーくん」の方が優れている！　と対抗心むき出しで挑んでくる。ヨミーくんが他の人たちの心の中をガンガン読みまくるが、読まれた人たちが本音を読まれて恥ずかしくて否定しているのをいいことに、ことこ先輩のヨミーくんの能力はインチキだとまで言いだす始末。自分の作ったムッキー君の方が最優秀賞を受賞するにふさわしいロボットだと主張する。

　だが、ことこ先輩は黒沢くんのイライラなどどこ吹く風でムッキーくんにもっとこんな風に手をくわえたらもっとよくなるはず！　など無邪気にアドバイスを送る。それも上から目線でアドバイスをしてくる！　とまたしても怒りが収まらない様子の黒沢くんは悪態をついて出ていってしまう。そうかと思ったらお弁当を食べていることこ先輩の周りをうろうろして、彼女がいかに脳にいいものを食べているか知ろうとしたりと、とにかくことこ先輩が気になって仕方ない様子。

　その様子にゆめちゃんたちはちょっとメンドクサイ先輩だなぁ、という感想を持つ。多分暫くちょこちょこ現れそうだと思うと、おちおちみゅーちゃんたちを自由にさせてやることもできない。

　一体彼とことこ先輩はどんな関係なのか聞いてみると、なんと黒沢先輩も元パソコン部。ことこ先輩が一年生の時、ロボットを作る部活がほしかったがなかったため、それを作る際に色々一緒にやってくれたのが黒沢くんだったのだ。副部長を務めてくれたり、ロボット部よりもパソコン部の方が皆がとっつきやすいのでは、とアドバイスをしてくれたのも黒沢くん。だが、塾通いが忙しくなってしまい２年生になった時に退部してしまったのだという。

　今回ムッキーくんを作っていた姿を見て、部活を辞めても家でコツコツロボット作りをしていてくれたことが、ことこ先輩は嬉しかったようだ。また一緒に作れたらいいのに、という思いも持っているようだが、自分のことをあれだけ敵視している感じだと難しいのだろうか。

　一方、ゆに様がこの黒沢くんの発明したムッキーくんに興味津々。これがあればブラックスキームを見つけるのが簡単になる！　と彼のあとを追い、彼自身がイライラしているのを見てゆにっちアビスを投入してしまう。

　このせいでおかしくなった黒沢くんの様子に違和感をもったゆめちゃんたちはすーちゃんの肉球認証で彼の中にブラックアビスを発見し、さっそく夢の中へ。

　彼の夢の中はストレスの塊。それを解消するためにことこ先輩の似顔絵を描いた的にボールを当てたり、ボーリングしたりと黒沢くんは次々と発散させていく。

　なぜこんなにもことこ先輩を目の敵にするかを覗いてみると、それはことこ先輩を「ずるい」と思ってしまう気持ちから来ているようだった。

　彼は部活を辞めてまで塾での勉強を頑張っているのに学校のテストではいつもことこ先輩より順位は下。さらに黒沢くんが行きたいと思って頑張っているクレバー高校からことこ先輩は推薦の話まで来ているという。

　ゆめちゃんたちはこのことを知り、それでもことこ先輩に八つ当たりするのは違う、と彼を説得する。いつもことこ先輩と一緒にいるすーちゃんが、彼女がいつも黒沢くんに感謝していたこと、彼女が努力しないで彼がうらやむ全てを手に入れているわけではないことを熱心に語った。この思いが彼に届き、ミュークルステッキで浄化し万事解決となった。

　妬みの裏返しは好意である。彼はヨミーに、ことこ先輩のことが気になって仕方ないと思っていることをばらされてしまったが、鈍感なことこ先輩は気付いてないようだった。頑張れ黒沢くん。

　ことこ先輩の鈍感具合を嘆きながら、ゆめちゃんが一人下校していると、なんと憧れの杉山先輩から声をかけられる。突然のことにとまどうゆめちゃん。やっぱり先輩はいつみても格好いい。そんな先輩が、ゆめちゃんの週末の予定を尋ねてくる。特に予定はなかったが、目についたバザーの広告を見て、それに行こうかなと答えると、なんと先輩が「自分も一緒にいっていい？」　と聞いてくる。これはまさか、デートのお誘い！？

　次回、ゆめちゃんと杉山先輩のデート回。二人がデートすることになったと知ったら朝陽はどんな顔をするのか！？

　先輩がゆめちゃんに近づこうとしているのは、ゆめちゃんの期待するようなラブな展開ではないだろうからそれを知った時のゆめちゃんを思うと心が痛いが、ますます目が離せない展開になってきた。