今回はエダマメの事を思うと胸が苦しく、ドラマ「コンフィデンスマンJP」好きからするとニヤっとするキャラが現れ、そしてとうとうあの男の過去に触れられる怒涛のエピソードとなった。
救出作戦が失敗に終わり、目隠しをされて連れていかれるエダマメたち。その道中石神から、会長には一人息子がいたがその息子がこの業界が性に合わずに出ていった際に会長の落ち込み様がひどかったことを聞かされる。エダマメがどことなく息子に似ていることから、今回のエダマメの裏切りにもショックを受けるに違いない、と脅される。
クルーザーの上に並べられるエダマメ、シンシア、アビーの三人。だが、エダマメは父親であるオズから助けてやれといわれていると、並びから抜けさせられてしまう。さらには、エダマメを助ける代わりに彼に二人を撃ち殺せという指令が出てしまう。勿論、彼にそんなことができるはずもない。失敗したのは自分の責任であり、二人ではないとあくまでも二人を庇おうとする。
だが、シンシアとアビーの二人は「最後に生き残ったやつがうまくいったやつ」と自分たちを見捨てろ、とエダマメに迫る。今までも彼女たちが何度も言っていた「私たちは仲間でも友達でも家族でもない」という言葉、だがエダマメにとって彼女たちはもう素手に仲間で友達で家族なのだ。エダマメが撃てないままでいると、オズが二人を撃ち海に落としてしまう。
どこまでも父親に絶望させられるエダマメ。息が上がり、苦しそうな彼にそっと手を差し伸べたのは朱雀アケミ会長だった。彼女はエダマメに寄り添い、仲間は残念だったなと優しく声をかけオズのことを好きにしていい、とエダマメに拳銃を手渡した。
オズはまさかアケミに手のひらを返されるとは思っておらず慌てて自分を殺すと上海が黙っていないぞと脅すも、たかだ通訳ごときが、と一笑に付されてしまう。
エダマメに銃を向けられ、お前も母も愛していたという言葉が嘘くさく響く。エダマメが小さなころ何度も父が言っていた「常に正しくあること、世の中に役にたつこと、人から尊敬される存在であること」 これら全てが今の父からは抜け落ちている。もう彼は自分の好きだった父ではない、と心を決めたエダマメはそのまま銃の引き金を引いてしまう。エダマメが顔を上げたときには、既に彼は海に落下してしまっていた。
それから三日。エダマメは何も口にせず、ただ茫然として生きていた。だが、そこにアケミが現れ、無理やり彼の口に食事を詰めこむ。ただ一人、彼に寄り添い何も言わずに背中を押してくれた彼女のおかげで、やっとエダマメは泣くことができた。
それから2か月。エダマメは今もスカーレット商会で働いていた。そのころには少しずつアケミからの信頼を得て、オークションの司会までも任されるようになっていた。
最初は自分たちのことを逃がそうとしていたエダマメが、自分たちを笑顔で売ろうとしているその変わり方を訝し気な表情で見つめる子供たち。だが、彼はもうその目に気付かない。
エダマメが担当した競りは久々の売り上げをたたき出し、今後の競りも彼が担当すること、さらにはアケミの家に部屋を用意してやる、と息子同然の待遇がされるようになってきた。もちろんこの急激な出世に石神から怒りを買うが、こればかりはエダマメにはどうしようもない。石神もそこはちゃんとわかっており、自分の感情をどうにか抑えようと必死なようだ。
石神は上海から間もなく何かしらの接触があり、その際にアケミを二人で守ろうといってくれる。エダマメはタバコを吸うようになっていた。
石神に家まで送ってもらい、部屋に入ろうとしたそこに死んだはずの父が現れる。彼は「少し話をしないか」 と語り出す。とある男の昔の話を。
一方そのころ、その昔話の主人公であるローランは、クセの強い男にギャラを支払っていた。癖の強い男は上海の劉に偽の占い結果を伝え終えてきたところ。もらったギャラで彼は「ダー子」という女性に何かお土産を買っていかなくては、とつぶやいていた。これはもしや、お前か?五十嵐……。
ギャラを支払ったのち、ローランは劉の元へと向かっていた。見張りに止められた彼は「ローランが来たと伝えろ」と言っている口ぶりから知りあいであることが伺える。一体彼の今回の計画はどこまでが計画なのだろうか。
そんなローランは過去、ブリュッセルで母と二人貧しくも幸せに暮らしていた。勉強が好きで、店の手伝いもせずに勉強ばかりしていたが、それは偉くなったら母に楽をさせてやることができるという人生設計の元だった。
母は息子と違い読み書きができない人だったようで、店を切り盛りしながらも誰かをたよって生活をよくしようと考えていたようだ。
だが、案の定頼った相手に騙されてしまったようでローランと母の生活はあっという間に破綻。母が亡くなり、ローランは堕落の道へと落ちてしまう。生来頭のよかった彼はギャンブルに勝ち、それを妬む男達に喧嘩を吹っ掛けられて怪我を負う毎日。
そんな時、彼の横を母を騙した男が通りかかる。その男の顔を覚えていたローランはナイフを持ち、男を待ち伏せして刺し殺そうとする。だが、いざ彼の背後から近づいて刺そうとしたその瞬間、女が男とローランの間に飛び出してきてしまう。
見ず知らずの女を刺してしまったローランは、恐怖に顔をゆがませる。犯罪だろうと何だろうと、怖いものなんて何もないようにいつも飄々としていたローランが恐怖に顔をゆがませるシーンにはなぜかドキドキさせられた。彼はこの後何をどう経て、今のローランに相成ったのか。まだまだ騙される過程の中、真相は如何に。
アニメ『GREAT PRETENDER』ローランが見ず知らずの女を刺す?第18話のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、Netflix、GREAT PRETENDER、コンフィデンスマンの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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