TVアニメ『体操ザムライ』合宿の日程が玲の誕生日に丸かぶり？第5話

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　いよいよ復帰戦とNHK杯まであと一週間。家族も本人もソワソワとした時間を過ごしている。レオはその日を「関ケ原の合戦」と呼びカレンダーに印をつけていく。その中で、自分と同じように誰かが花丸をつけている日程を発見する。

　さっそく玲に尋ねてみると、その日は玲の誕生日であり母が定めたルールによると、この日は必ず家族全員で過ごすというルールが荒垣家にはあるのだという。

　とても嬉しそうにその話をする玲を見て、レオも嬉しそうだ。玲はそんなレオを見て、半年も一緒に過ごしたレオはもうほぼ家族の一員なのだからレオもこの日は一緒に入れるかどうかと質問する。もちろんと答えるレオ。約束を破ったら切腹と楽しそうに話す二人だが……。

　城太郎の練習の成果は上々。だが今回のNHK杯は楽な戦いではないという。若い才能と張り合うというのは大きなハンデがあるものだ。　初心に帰ったつもりで挑むことが大事だろうといわれ城太郎もそのつもりで調整を続けていた。

　そしてとうとうやってきた第42回NHK杯。ここ数年の男子体操の低迷っぷりから、例年以上に期待されている今回の大会。次世代の有力な選手が集まってきていることから内外からの視線が集まっているようだ。

　会場でさっそく城太郎と顔を合わせた鉄男。だが、いつもの通り愛想はゼロで無視して通り過ぎようとする。だがそれをとがめる人物が現れた。それが鉄男のコーチ中ノ森だ。ニコニコと温和そうな雰囲気だが、その笑顔が逆に怖そうなタイプにも見える。城太郎とは面識があるようで、引退会見のことも話題に、鉄男の態度の悪さは自分の指導が足りないせいだ、などと申し訳なさそうな顔をして見せるが、彼の才能にも心底惚れこんでいるようで牽制も忘れない。侮れない男だ。

　早速大会はスタートした。全部で36名の参加者が6人ずつグループを組んで全ての種目に挑んでいく。全日本2位の選手や体操界現トップの選手、それぞれの選手に注目が集まる中どんどんと種目は進んでいく。

　正直、体操の点数のつけ方や種目などを知っているわけではない。床、あん馬、吊り場など名前は聞いたことはあるが、技の名前などを解説がわー！　と話しても正直わからない。

　だが、それぞれの選手がかなりレベルの高い戦いを繰り広げているらしい。その中でも鉄男は段違いの結果をたたき出し、1日目はトップをかっさらう。城太郎は15位と振るわない結果で一日目を終える。
　
　レオと玲はそれでも今日の城太郎の演技はいつもよりもとても素晴らしかったとほめたたえる。城太郎も今日は過去数年で一番調子がいいと自信のある様子。ただたんに点数が他の者よりも低いだけである。彼は他人と自分を比べているのではなく、過去の自分そして今戦うべき自分と戦っているゆえに、多少気になる部分はあっても他の選手の成績に一喜一憂したりはしていないようだ。

　そして全てが決まる2日目。なおも鉄男の快進撃は続く。彼の好調に逆に調子を狂わされる選手が頻発し、大会は混乱を極める。この作品の体操の作画へのこだわりが半端なく、見ていてもワクワクさせられる。特に鉄男はトップをたたき出すだけの説得力を兼ね備えた動きをしなくてはならないために更にぬるぬると動く。　誰も文句が付けられない高難易度の技を繰り出し、他の追随を許さない。

　結果、このNHK杯は鉄男が圧勝。さらにこの結果で世界大会への出場メンバーも決定となった。

　城太郎は2日目の結果は6位。前日15位だったことを考えるとものすごい躍進だ。一方では他の出場者がこけたから彼の順位があがったのでは？　といううがった見方もあったが、過去サムライと呼ばれ体操界で名をはせていた時にはできていなかった細やかな体操を今回彼は披露し確実に過去のサムライとは違う所を見せたという評価も得られたようだ。これは彼にとって大きな一歩なのではないだろうか。
　
　城太郎のナイスプレイに興奮冷めやらないレオ。そんな彼の元に、1話ぶりにエージェントのような者たちが姿を現す。彼は観念したような表情を見せたが、何か話し合ったのか、そのあとはいつものように玲たちと家に帰る。

　だが、次の日玲が目を覚ますとレオは「しゅぎょうのたびにでる」という書置きを残して姿を消してしまった。城太郎はすぐ帰ってくるだろう、と気にしていない様子だが、玲はたまらなく心配そうだ。

　一方今回の結果は振るわなかったとはいえ、得る者も大きかった城太郎。次に向けてさらにステップアップした練習に励まねばならない。そんな中、今度行われる日中合同のトレーニング合宿の参加者の名前に城太郎も上がっているという知らせが飛び込んでくる。

　世界のトップ、最強である中国と合同の練習は得るものが多いだろうし鉄男が今回たたき出した成績でもとどかない中国。これはチャンスである。だが、その日程を聞いて城太郎は動揺する。よりにもよってその合宿の日程が、玲の誕生日に丸かぶりだったのだ。

　絶対に家族で過ごすという大事な日。玲が心底楽しみにしているだろうこの日がよりにもよって大事な合宿の日。果たして、城太郎はどんな決断を下すのか？　そしてそろそろレオの正体が気になる！　次回を待て！