TVアニメ『魔王城でおやすみ』姫の所業のひどさに魔族たちに同情的になってしまう第5話

TVアニメ『魔王城でおやすみ』公式サイトより

 毎週この作品を見ると質の高い睡眠をとりたくなってくる。姫くらいに睡眠にたいして貪欲でありたい。そしてどんどん魔王城サイドの人間が愛おしくなってくるのもこの作品ならではだ。

 超ホワイト企業である魔王軍は人間側との戦いに疲弊しないように交代制が敷かれている。今回の交代で今までずっと戦いに出ていた女部隊が戻ってくることに。姫の話し相手ができるといいな、と今までさんざんな目にあってきた魔族たちは期待していたが、果たして……。

 女部隊の一人、ハーピィは人間の女の子とお友達になることを夢みていた。さっそく姫の元へやってくるが姫はその時新しい毛布がほしいと考えておりその思案に大忙し。うるさいハーピィにかまっている暇はなかった。

 ハーピィは人間の女の子恋バナが好きなはず! という偏った知識しか持っておらずそれを姫に投げかけるが勿論撃沈。うるさいと枕カバーを頭からかけられてしまう。

 だが事情をしらない通りすがりの魔王が「話し相手になってやれ」と姫の牢屋にハーピィを入れてしまうからまたしても姫にとっては面倒くさいことに。

 姫はここで「戦う」という行動を選択し、ハーピィの背中をひっかいてダメージを与える。ここまで姫に拒絶されるのは自分が魔族だからだ……と落ち込んでしまうハーピィだったが、たたんであった翼がわさっと広がった瞬間姫の目つきが変わる。

 ふわっふわの羽毛。これぞ求めていた布団の材料である。一応確認して翼は取れるのか? と聞くがもちろん取り外しなどできるはずがない。しかもとっても羽毛が大惨事になってしまう事も目に見えている。

 だがあの手触りを知ってしまったらどうしても寝具にしたい衝動は抑えられない。そこで姫は先ほどからハーピィが自分と友達になりたいといっていたことを利用することに。

 「オマエ、ワタシ、トモダチ。パジャマパーティ、オコナウ。」この単語のやり取りだけで人間のお友達が欲しかったハーピィはあっけなく陥落。一緒にベッドに横になることに。

 だがハーピィの思い描いたパジャマパーティでは全くなくベッドの上で姫の方を向くことは許されず、背中についた羽を姫の毛布として使われるだけで終わってしまった。姫的には念願の羽毛布団にご満悦だが、これはハーピィが可哀想すぎる。

 一緒に眠ったものの、シングルベッドと姫の寝相の悪さが相まって寝てるうちにベッドから落っこちてしまった姫。明らかに二人で寝るには狭いベッド事態を変更しようと思い立った姫は、ハーピィにいいベッドのありかを知らないか、と尋ねるが、魔族で鳥類であるハーピィの知っている寝床は姫の求めるふかふかなんものではなく、鳥の好む木の枝を集めたものや岩など。聞いた自分がバカだったとでも言いたいような顔をしてしまう。

 姫の機嫌を取ろうと、必死で脳内の気持ちよさそうなお昼寝スポットを検索したハーピィはある場所を思いつく。そこは鳥獣族にはやった場所で、魔王城のてっぺんの角の部分なのだが、固く見えるが実は雲を魔法で固めた場所でふわっふわで気持ちいのだそうだ。だが、使用する人が増えてそこでお昼寝するのは禁止されている場所なのだが、姫がその話を聞いてだまっているはずがない。早速準備を始めてしまう。

 さらに上空に姫がいくのは危険だと諭すと「君も一緒に行くのに?」と、当たりまえにハーピィと行く気だった姫の様子にやる気がマックスになってしまう。だが、姫がハーピィと行くイメージは足に布をぶら下げて、そこに姫が座って運んでもらうという形のもの。かなりハーピィの足に負荷がかかるものになるが、期待に満ちた姫の目に断ることができず、重さに耐えながら頑張って飛ぶ。

 そして目的地に到着すると姫は寝床の気持ちよさの確認に入ってしまう。そして合格基準だったその場をはさみで切り出してしまうのであった。 

 さすがに姫の暴挙についていけないハーピィ。そんなに大きく刈り込んではいけないと窘めようとするが、ハーピィと一緒に寝るベッドを作っているのだと聞かされたら反対などできない。

 帰り道は姫+ベッドの素材を足に下げて飛ばねばならず、かなり疲弊したハーピィ。だが、姫から必要とされることに喜びびを感じたようだ。さっそく帰ってふわふわのベッドと羽毛の毛布を手に入れた姫はぐっすりすやすやと睡眠に入ったが、後日毎日ハーピィが来るようになってうざったくなってしまったので、魔王に自分が壊して作ったベッドを返却するに至った。

 後半のエピソードには久しぶりの勇者が一瞬だけ登場。姫が睡眠を探求している間、勇者も頑張って戦っているということを忘れがちだ。そんな勇者、今までずっと苦戦していたサンドドラゴンをようやく討伐。このサンドドラゴンは魔王軍十傑衆の内の一人だったらしく、彼がやられたことで会議が開かれた。レッドシベリアン改などいつもの面々もこのメンバーだったらしく、深刻な表情で会議は進んでいった。だが、その場面になぜか暇を持て余した姫も同席し、ブブゼラを鳴らし続けていたことで叱られて退出することに。 

 この一連の姫への対応を見て、十傑衆の一人であるネオ=アルラウネは姫が可哀想すぎる。と対応改善を求める声を出した。だが、このアルラウネは最近まで外に出ており戻ってきたばかりの女部隊。姫の今までの悪行を知らないのだ。

 魔王たちは彼女の言い分を聞くと、姫につけている監視アイテムの映像を流させ史実の姿をみてもらうことに。

 そこには、はさみ片手に木を切っている姫の姿が。彼女が切っている木のモンスターは他でもないアルラウネの兄。まさか突然兄が切られている姿をみることになろうとは。

 魔王たちは慣れたもので、多分姫がログベッドを作ろうとしていることや、兄の体に姫の名前が刻まれているのは彼女の木材だという目印になっていることなどを把握し映像を見続ける。これを見てもなお、姫が可哀想だというのか? という問いかけにアルラウネは目を背けてしまう。現実を受け入れろ。あれが姫の本性である。

 だんだん木を切り倒す作業に飽きてきた姫は最終的に木の中身をくりぬいてしまう。中身を空にされた兄はとてもピュアな気持ちになっていた。さらに姫は多く切り抜いた大半の中身を表面がざらついているという理由で廃棄にしてしまうなど、鬼畜の所業が留まるところを知らない。

 アルラウネは魔王たちに謝罪をし、姫に「本当に人間なの?」と聞きにいったそうだ。姫の所業を見ているとどんどん魔族たちに同情的になってしまう。いっそ勇者に迎えに来てもらえば平和だろうが。まだしばらく魔族たちの混乱の日々は続きそうだ。

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