アニメ『GREAT PRETENDER』ノーラン回かと思いきや？？第16話

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　今回のテーマが人身売買とクソ重たいのにこの疾走感。さすがである。ただ、話が重すぎて、どう決着させたら腑に落ちるのか、簡単に扱っていい題材でもないようにも感じるため、コンフィデンスマンたちの行動が気になるところ。

　自分の就活にローランたちががっつり入っており、そのせいで犯罪組織にいるとしってしまったエダマメ。会社内も業績が右肩さがりでピリピリしており、さらには人身売買される子供たちの世話などもあり心がすさんでいくのを感じていた。

　ローランに電話をし、今まで働いてきた中でダントツにキツイということを漏らすと、間もなくシンシアが彼の元に現れるというので、もうしばらく待ってみることに。

　現れたシンシアはキムを連れてエダマエの勤める会社と取引がしたいと持ち掛ける。一般的な貿易会社と謳っているスカーレット商会は、シンシアたちをモグリのブローカーかと警戒するが、彼女が売っているのが「少女」であるというところから雲行きが変わってくる。　

　さらにシンシアは自分たちはそこらの馬の骨のような少女ではなくて「プリンセス」を売っていて品質はかなりのものだと言ってのける。さらにスカーレット商会が買い取らないなら上海に売り飛ばすといってきたので、石神はこの言葉につられてしまう。

　さっそくシンシアらと共に、そのプリンセスをさらう場面に同行して中東に向かうことに。このあたりは一夫多妻制で多くの王子、姫が存在するという。

　今回彼女たちが狙うのは、クラーク・イブラヒムが常に連れている姫。クラークの設定は新たにでっちあげることなくエアレースの選手であり、その練習帰りを狙うという事らしい。

　リムジンで帰るところを銃撃し、中につれていたイブラヒム家の14王女アビゲイル・イブラヒムをまんまと拉致することに成功した。もちろん、この姫はアビーであり全て作戦の内だ。

　日本に連れ帰り、会長である朱雀に見せ取引をすることに。石神もアビーが姫であることを証言し、高値で買うことに賛成する。最初は一億と言っていた朱雀だが、シンシアの後押しがあり、結局10億で売られることに。

　これで、あとはアビーを逃がせば今回のコンゲームは終了、とかなり簡単なお仕事だったように感じられる。

　スカーレット商会の会社の中の石神の仮眠室がアビーにあてがわれ、監視カメラもつけ見回りもこまめに行われるなど厳重な監視体制が敷かれた。

　エダマメは石神だけが持っているこの部屋のカギの型を取るために石神を酔わせることに。

　石神は朱雀の後継者になりうる存在のはずだが、最近入ったばかりのエダマメが気に入られているのでは？　とクダを巻く。色々こき使われて汚れ仕事をやってきたのだろうからそれも納得だが、エダマメはなんとか彼に上機嫌に寄ってもらおうと必死である。つぶれた彼のポケットから該当のカギの型を取り、無事に合鍵作りは成功した。

　早速、夜勤の男に変わってエダマメが夜勤に入り作戦決行の日がやってきた。あらかじめとっておいた鍵で部屋に閉じ込められていたアビーを解放し、表で待っていたローランに受け渡す。だが、エダマメはアビーだけを助け、囚われている子供たちを残してこの会社を去ることに抵抗を覚えた。

　時間もないし車に10人の子供たちは乗れないと言われても、エダマメは子供たちを解放するために再度会社に駆け戻った。だが、子供たちに逃げるぞと声をかけても誰一人としてエダマメについてくる子供たちはいなかった。彼らは売られる際に親から捨てられた子供たちだ。ここから逃げられたところで生きていく術がない。そのことを知っている彼らは、エダマメについてくることを選ばなかった。
　
　エダマメが子供たちを逃がそうとしている間に、彼が負いだした見張りの男が戻ってきてしまい、あやうくアビー脱走までバレそうになってしまった。アビーの協力もあり脱走はばれずに済んだが、この日の脱走は失敗に終わってしまう。

　エダマメは夜勤を終えて家に戻りながら脱出を拒否した子供たちと自分の過去を重ね合わせていた。彼が子供たちを放っておけるわけがないのはわかっていたが、ではこの後どうすることが正解なのか？　スカーレット商会をぶっ潰してもそれは根本の解決にはならないのだろう。虚ろな目をして世の中に絶望している子供たちを救う術はどこに？

　そして今回はノーランのエピソードだと思っていたが未だ出番がそんなにないのも気になるところ。普段なら3～4話で一章が終わるが今回はもうちょっと長いのだろうか？　　スカッとする結末になってほしいと願うばかりだ。