TVアニメ『魔王城でおやすみ』魔族の皆さまと暴虐の限りを尽くす姫とのあべこべな感じがたまらなく愛しい第4話

TVアニメ『魔王城でおやすみ』公式サイトより

 一週間の始まりの癒しタイム。今回も、姫の睡眠への飽くなき探求心で魔王城の面々が巻き込まれるなんともほっこりなエピソード3本立てだ。

 睡眠と並び、人間の癒しになくてはならない「風呂」。心の洗濯なんて言われるほどに癒し効果がでかいこの行為。姫ももちろんお風呂が好きだがこの魔王城で姫にあてがわれている湯舟は有り得ない小ささ。

 姫がとらわれる前に用意したレッドシベリアン・改がバカに言われるままに小さな浴槽を用意してしまったことでこんなことになっていたのだ。

 小さな浴槽に不満をぶつけていたら勢いあまって壊してしまった姫。こうなったら居心地のいい浴室を作って、お風呂でうとうと寝てしまいたい! ということで最初のクエストは「お風呂でゆったりと眠る」である。

 まずはお湯が必要だと感じた姫。今までのお風呂はお湯も温度も足りなかったのだ。お湯を取るならまずは大浴場だと考えた姫は、魔物用の大浴場に出向く。オスばかりの大浴場に恥ずかしげもなく突入し、源泉部分にパイプをぶっさし自分の部屋へと引いていく。他の魔物が恥ずかしがろうとも、姫は目的のことしか見えていない。

 部屋に湯は通ったものの、肝心の浴槽がないことに気付いてしまう。お湯だけ引いても部屋が水浸しになるだけだ。

 どこかにちょうどいい浴槽になりそうなものはないか……と考えていたところに都合のいいものが現れた。それは大きな甲羅をもつロケットタートル。このロケットタートルのしっぽには導火線があり、そこに火がついてしまうと体が四散してしまうのだという。近くを歩いていたレッドシベリアン・改は、一緒にいたバカに火を使うな再三注意していた。それを聞いた姫は火をそっと導火線に燃え移らせ大爆発させる。

 四散したロケットタートルの甲羅をそのまま自分の部屋に持ち込み、湯を注ぎ、至福のお風呂タイムを実現させた。

 お風呂で寝るのは本来あまり勧められたものではないが、姫はかなり気持ちよさそうだった。だが、後にレッドシベリアン・改よりロケットタートルをキチンと元に戻さないとおやつ抜きだと叱られていた。

 二本目のエピソードは、魔王城の暑さ対策問題だ。この魔王城、常に夜なので季節感がないが、今は夏真っ盛りらしい。夏でかなり気温が上がっていることに加え、マグマが常にボコボコ煮え立っているこの魔王城にはエアコン設備がないらしい。

 あまりの暑さにぐったりとしている姫。そこに運ばれてきた食事はまさかのあっつあつのステーキだ。食事を運んでくれたシザーマジシャン曰く、この時期氷エリアの魔物が炎の魔物に環境改善の要求ストライキを起こしていて氷が使えないのだという。

 この話を聞いた姫は、魔王城に氷エリアがあることを知り、そこの氷を自分の部屋に持ち込むことができれば快適な暮らしができるともくろんだ。

 特に何の作戦もないままとりあえず氷エリアを目指す姫。だが、氷エリアは多分かなり寒く、普通の装備でいっては太刀打ちできないのではないかと考えた。何かいいものはないか……と思ったらなんとも都合よくタイヤ魔人を発見。タイヤが連なって体を作っているこれならいける! と思った姫は背後から魔人を襲い、そのタイヤ部分をはぎとり自ら着込んでしまった。

 タイヤを身にまとった姫は、氷エリアについても寒さ知らず。だが、中は無事でも外見はそうもいかない。どんどん表面が凍り付いていってしまう。その姿が、アイスゴーレムの姿に見えたらしく、氷エリアで打倒マグマ会議を開こうとしていた魔物たちに勘違いされてしまった。

 アイスゴーレムはこの打倒マグマ会議のリーダーだったらしく、作戦の号令を求められる。姫はその立場をいいことに、この氷エリアの人手を使ってやろうと、「囚われの姫の牢屋にかまくらを作る」ことを命じた。さらに氷エリアにしかいない可愛い魔物、ナスあざらしも数匹連れてくることなどを命じた。

 さすがになぜこんな命令が下されるのかといぶかしむ魔物もいたが、なんとなくそれっぽい返答をすることで万事うまくいってしまう。姫様がついた最大の嘘は、「姫が時期魔王に内定している」という嘘。 姫に取り入っておけば今後氷エリアがひいきされるに違いない、と信じた氷エリアの魔物たちは皆姫の部屋を涼しく快適に改良してくれ、冷え冷えにした部屋で安眠することに成功した。

 姫はまたしても、アイスゴーレムをきちんと元に戻すまではおやつ抜きの刑にあっていた。

 三本目のエピソードは、魔王城の皆さまのいい人っぷりが伺い知れるもの。姫がいつものようにアイテム庫をあさっていた中で見つけたアポートの砂時計。でびあくまのお腹の上で眠っていた小さな魔物ような大きさになりたい一心で、そのアイテムを使ってみたところ、予想に反して、小さくなるは小さくなるでも幼児退行してしまったのだ。冒頭がコナンくんみたいな入り方だったから何かと思ったら、小さくなるから関連付けていたのか……。

 とにかく体が幼児になってしまうと、くすねたアイテムを持ち帰るのにも一苦労。飛び降りて這い上がろうと思っていた場所にも行けなくなってしまう。そんな姫の目の前にまたしても都合よく現れたのがはりとげマジロとミノタウロスだ。彼らはちょうど二人一組で肩車をして城の電球を変えていた。

 二人の肩車にさらに自分もよじ登れば上に行ける、と考えた姫は二人の体を登り進むが、はりとげマジロの頭部は触るとイタイハリになっている。そこをうっかり掴んでしまって落っこちてしまう。

 落下した姫が小さくなっていることに驚く二人。とりあえず牢屋に戻すか、と話がまとまり抱き上げて姫を連れ戻そうとするが、人間の子供を抱っこしたことではりとげマジロたちに突如父性が目覚めてしまう。二人して抱っこしたい、かまいたい、という気持ちが膨れ上がり「子供を構いたくて仕方ない祭り」が開催されてしまう。

 姫はこの祭りの開催を危惧し、突如はりとげマジロの頭髪をむしりとり、攻撃を仕掛ける。

 突然の姫の攻撃に可愛がることもできないはりとげマジロとミノタウロス。彼らはタクシーのように使われることしか許されない。みんな姫を抱っこしたくて仕方ないのに。すると、前から魔王やあくましゅうどうし、レッドシベリアン・改がやってくる。彼らにはりとげマジロの毛で攻撃しようにも、レベルが高すぎてダメージを与えることができない。

 結局姫は皆に抱っこされ、かわるがわるよしよしされてしまう。ただ魔王は触ったら壊れてしまいそうで怖くて抱っこできない、と触ろうともしない。いいやつかよ。されるがままになっているうちに、姫は本当の小さい子のように遊び疲れて電池切れするようにそのまま皆の腕の中で眠ってしまった。

 寝ていれば可愛い。子供って本当に可愛い。魔王城全体が父性に満ち溢れていた。優しい世界である。ここに勇者が来て戦いになるのが辛いくらいにいい人たちしかいない。むしろ姫が悪魔である。

 ひたすらに可愛い可愛い魔族の皆さまと暴虐の限りを尽くす姫とのあべこべな感じがたまらなく愛しい。来週もノンレム睡眠レム睡眠!!

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