TVアニメ『キングスレイド意志を継ぐものたち』骨太本格ファンタジーとなるか？第1話

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　今期はバトル描写からスタートする作品が多いよう。今回も激しめのバトルからアバンから始まった。

　場面はすぐに代わり、木刀で稽古をする騎士たちの様子が描かれる。主人公のカーセルは見習い騎士。対するクラウスは立派な騎士らしく、カーセルの攻撃を全て軽く受け流している。二人の稽古を見守る仲間もおり、この騎士の仲が円満であることが見て取れる。

　カーセルはまだまだ実力としては足りないようだが、「自分の身の周りの人、みんなを守れる人になりたい」という強い気持ちを持っているために見込みありと思われている様子。

　カーセルはクラウスと共に街を見回りに出るが、かなり平和な土地であるらしく今日も暇であると大声で言えるほどらしい。騎士が暇なのは平和な証拠、と現状騎士という仕事に大きな課題などはないようだ。

　だが、そんな平和は空気が突然ピリッとしたものに変わってしまう。街の中にダークエルフがいる、ということが騒ぎの元らしい。ダークエルフとは、肌の色が人とは違い耳がとがった容姿をしている。一人のダークエルフを人々が糾弾しているところにかち合ってしまったようだ。カーセルはその場をいさめる言葉を発することができなかったが、クラウスは住人をなだめ、場を丸く納めておりその力量の違いにカーセルは落ち込んでしまう。

　クラウスが場を収めるから、とカーセルは休憩に出されてしまう。そこでバッタリと出会ったのは見習い神官のフレイだった。カーセルとフレイそしてクラウスは幼馴染の間柄らしく、久々に会えたことを喜び近況を報告しあうことに。

　フレイとクラウスが昔からの夢をかなえているのに、まだ自分が見習いであることに焦りを覚えている様子のカーセルをなだめすかし、励ますフレイ。過去施設で育った、というようなことが会話の中から察せられたがまだ詳しいことはわからない。

　カーセルたちが再会を果たしている間、不穏な空気がこの国に迫っていた。王がいる城に魔族が森に現れたという報告が上がったのだ。床にふせている王は魔族をこの国に入れてはならない、とうわごとのようにつぶやく。100年前と今は違うのだ、というその言葉の真意は一体？

　さらに、城なのか国の要人が集まる場所にモリハム卿と呼ばれる人物がダークエルフを伴って現れたことでここでも騒ぎが起こっていた。

　モリハム卿は、森に現れた魔族を討伐するための会議に参加し、このダークエルフリヒトが率いるブラッグエッジという傭兵軍団がこの討伐に参加すれば勝てると言い出した。だが、ダークエルフに対してかなり根深い偏見があるらしくこの案に賛成するものは現れない。ダークエルフが人間の味方をするということに核心を持てないことも大きな要因のようだが、リヒトは報酬さえもらえれば誰の味方にもつくという。彼に対して疑心暗鬼があるようだが、一人で100人を倒すことができるという言葉には惹かれるものもある。しかしこの場では彼を雇わないということで話はまとまったようだ。

　話し合いがもたれた後、リヒトはダークエルフの仲間が集う場所に戻る。彼らは、虎視眈々と人間たちに復讐をする機会を狙っているようだが、まだその真意を見せず少しずつ人間どもに取り込もうとしている様子。

　100年迫害されてきたという彼らにも、かなりの想いがあるようだ。まだまだ何をたくらんでいるかわからないダークエルフだが、彼らの側の話を見ている限りだと、なんだか人間の方が悪いようにも感じられる。エンディングでも彼ら側にスポットを当てたものになっていた感じからも、どちらを正義と呼ぶのかが物語の主軸になっていくのだろうか？

　結局この魔族討伐にはカーセルの先輩たちの班が出向くことに決まった。カーセルはいつも稽古をつけてくれ、さらに幼馴染であるクラウスが行ってしまったことで不安を持ちつつも信じて待ち続け自分の修行に励んでいた。思ったよりも長い間戻ってこない討伐隊を心配する声も聞こえるが、クラウスがいるならば大丈夫だとカーセルは強く信じていた。

　だが、その気持ちは裏切られることになってしまう。討伐にでたクラウスたち一行は魔族を全く発見できず、報告はガセだったのではないかと思い始めていたが、その油断した瞬間に敵は現れる。あっという間に戦闘に突入し仲間たちはどんどん矢で射抜かれていってしまう。

　味方はほぼ全滅のなか、リーダー格のクラウスは部下のグランに国に戻って戦況を報告するようにとつげ残りの敵を一身に食い止める。クラウスの腕は確かなもので、かなりの数の敵を打ち倒すも、それでも多勢に無勢。押し切られるような形になってしまうのは否めない。

　クラウスの命によって命からがら戻ってきたグランが一人戻ってきたことで、騎士隊に衝撃が走る。カーセルがクラウスと仲が良かったことを知っているメンバーも彼にかける言葉がみつからないようだ。

　カーセルは自身の大切な人をもう失いたくない、という一心でクラウスが消えた場にいって助けにいくことを決意する。そこにタイミングよくフレイが現れ、自分も一緒にいくと言い出した。これで、旅に出る理由ができた。ここから物語が動いていくのだろう。まだまだ世界観と、戦う理由ができた段階だが、人間、ダークエルフ、そして魔族という異なる種族の戦いの果てにどんな結末が待っているのか。