アニメ『GREAT PRETENDER』アビーの荒唐無稽な行動は「死ぬためである」??第7話

「GREAT PRETENDER」公式サイトより

 前回のロサンゼルス編はエダマメの、そして今回のシンガポールはアビーがメインのエピソードだ。パスファインダーエアレースをめぐって、コンフィデンスマンそれぞれの人物像に迫る。

 今回のお魚ちゃんは、パスファインダーエアレースを取り仕切るイブラヒム兄弟。エアレースを買い取り、パスファインダーエアレースとして生まれ変わらせた兄弟だ。祖国を勘当されたにも関わらず、彼らがこれだけ設け、さらにこのパスファインダーエアレースをさらに盛り上げる仕組みにしたのは、彼らの手腕があったからだ。

 弟のクラークが絶対に負けない名パイロットとして空を駆け回り、兄のサムがパスファインダーエアレースを全面的にプロデュースする。レースは全て八百長で、観客が熱狂するように作りこまれている。

 過去ルイスという、強面で技術も高いライバルがいた。ヒール役に適したルイスは毎回決勝でギリギリのところで負けるなどパフォーマンスも一流だったが、あるレースの際に欲が出たのか、クラークを負かそうとしてきたことがあった。

 そのレースの最後の最後、ルイスが勝利して終わりそうになった瞬間、彼の乗っていた機体が引火し、落下。彼は一命はとりとめたものの、一生車いす生活を余儀なくされてしまった。それだけ、裏切りは許されないのだ。

 そんな恐ろしい兄弟に一体どうやって詐欺を仕掛けるのか? 今回は、アビーとシンシアが表立って動くことになるようだ。二人はパスファインダーエアレース初の女性プロデューサーとパイロットということで話題を作り、彼らに近づくことに。試合での成績も上々で、美女二人だから女好きの兄弟が近づいてくるのは間違いない、と兄弟が貸切るプールに偶然を装って向かい、彼らの気を引こうとする。

 この誘いにはかなりあっさりと吊れ、作戦は上々かのように見えた。アビーがクラークと最終決戦に参加すれば、レースに注目が集まるだろうということを、シンシアが兄のサムに説く。お得意の色仕掛けにあっという間にサムも乗ったように見えたのだが……。

  別日に行われたパスファインダーエアレース、アビーも初戦から参加。ベテランパイロットが対戦相手だ。シンシアはサムと共にその試合を観戦。すでにサムは自ら手中にあると考え、この対戦相手もギリギリでちゃんとアビーを勝たせてくれる手筈が住んでいるつもりで観戦をスタートさせた。
 
 だが、対戦相手は終盤まで全く手を緩めず、アビーが圧倒的に不利な展開で進んでいく。約束したはずなのになぜこんな展開になるのかと、シンシアがサムに問いかけると、態度が豹変。このスポーツは男の勝負。シンシアたちのように言い寄ってくる女は今までも山のように現れたが、そんな簡単な世界ではないのだ、と女性を侮辱するような発言を繰り返し、罵倒する。 

 一方、勝負中に窮地に立たされたアビーは、過去の記憶のフラッシュバックに悩まされていた。優しそうな両親、手に入れたメダル。そういった幸せな記憶が戦火のようなものの中に消える。望まない人を殺すことを教える授業。燃える家。壮絶に見えるそれらの記憶を思い出し、追い詰められていくアビー。試合にもその精神状態は反映され、勝負のスピードも落ち負けてしまいそうになる。だが、エダマメの声援が届いたのか、何かしら吹っ切れたのか、アビーは体制を立て直し試合のラストスパートにかける。

 対戦相手とのデッドヒートを見せ、観客の熱狂も最高潮に盛り上げ、かなりの僅差でアビーが勝利して試合を終える。この結果を見せつけたことで、シンシアの言葉の信憑性が出たのか、サムは決勝をクラークとアビーで行うことを決める。だが、女性を侮辱したような発言に関しては撤回をせずに、シンシアをイラつかせたようだった。

 思った形ではなかったが、アビーのおかげお魚ちゃんを釣り上げる計画は進んだようだ。アビーの荒唐無稽な行動の根底には「死ぬためである」という理由があるようだが、それは回想で流れた通りの理由なのか。
(文=三澤凛)

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