アニメ『フルーツバスケット　2nd season』生徒会にいると自分の固定概念が破壊されていく？第17話

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　今回は原作76話、77話から修学旅行のエピソードが描かれた。いくつかカットされている台詞があった。理由が気になる。

　高校生活のメインイベント筆頭の修学旅行で京都にやってきた面々。いつものメンバーで班を組み楽しく寺社仏閣を散策しているが、学校行事なので色々と制約もあるようで、そのあたりに毒を吐くうおちゃん、花ちゃん。いつか女三人でまたこうやって京都をゆっくり旅しよう、と約束を交わすあたり本当にこの三人の仲の良さ尊い。
　
　修学旅行といえば、やはり恋愛関係のあれこれも気になるところ。修学旅行で生まれたカップルたちの姿が目に入るようになりクラスメイトの男子たちも告白されたいと騒ぎ出す。だが、モッテモテのハズの由希の周りは静かなもの。それはプリユキの面々が目を光らせているからに他ならないのだが、本人はそんなことも知らずに「自分はそんなにモテない」と謙遜する。そして自分よりも夾の方がモテていて、今も誰かに呼び出されているということを皆に告げると野次馬根性丸出しのクラスメイトたちは夾が女子に告白されているところを覗きに行ってしまう。

　夾は告白してきた女子に対してかなり冷たい断り方をしていた。相手の名前をも知らないし、好きでもなんでもない。自分に夢を持ちすぎていてうざいとまで言ってのける。これ告白した相手に言われたらかなりキツイ……。あまりにもな夾の告白場面にクラスメイトからは非難轟々。それを相手は邪魔しに来たと取ったらしくよりにもよって、うおちゃんが夾を好きだから邪魔しにきたんだろう、と突っかかってくる。そんなことがあるはずがなく二人の機嫌を損ねるだけ。

　透くんに他の女から告白されていたことを知られたくない夾は、彼女に何があったのかと尋ねられると「お前には関係ない」と冷たく言い放ってしまう。夾に拒絶されたように感じてしまった透くんはショックを受ける。なぜこんなにも、彼の言う言葉に傷つくのか、その正体もわからずぼんやりしている間に皆とはぐれてしまっていることに気付く。

　あたりを見渡すと、一人人混みから離れて猫と戯れている夾を発見する。さっきのことがあって話しかけずらいと思っていたが、彼はいつも通り透くんにだけは優しく、何か話そうとする彼女の話に優しく耳を傾けてくれる。夾の言動にうれしくなったり悲しくなったり、傍目からみたらよくわかるのに、まだまだ透くんはその感情がなんなのかわからないままでいる、この感じ！！！！　両片思いって世界で一番幸せな時間だよなぁ。見ていても幸せ。本当にありがとうございます。

　透くんと夾の間に見えない空間が出来上がっている中、由希は生徒会の面々の事を思い浮かべていた。お土産に何がほしいかと後輩たちに聞いてみても「いらない」と冷たく応えられ、朝が苦手な由希を怒らせることで起こしにくる翔や、相変わらず女の武器を使いまくってくる公など、変な奴らばっかりだ。

　そんな変人の集まり生徒会の副会長である翔と、自由時間の合間に散歩をすることになった由希。またしても彼は、由希が透くんと同じ班なのか？など、彼女について探りを入れてくる。　その探りは何のためなのかまだ真意が掴めない由希は、なぜそんなに透くんを気にするかをストレートに問いかける。

　もし、彼が透くんを好きなで興味があるのならそれについて彼がとやかく言う資格はない、だが、彼女を傷つけたりするような意味を持つのなら、自分も考えがある。と忠告する。翔がもし悪い意味で彼女に興味があると言ったら？　と質問をすると由希は「絶交する」と、何とも子供っぽい返答をしてしまう。ただじゃおかない、の仕打ちが絶交って小学生かよ。と自分でも恥ずかしく思ってしまうが、意外にも翔には効いたようで、それはそれで複雑な気持ちになってしまう。

　だが、翔には翔で彼女という大切な存在がいて、透について由希に質問をするのは全く別の理由があるという。それについての台詞が今回カットされていたが、今後翔と透くんにどんな関係があるというのだろうか？

　とにかく変な奴しかいない生徒会の面々ではあるけれども、だからこそ自分の中にある固定概念が打ち壊されていくようで、由希にはいい影響を与えていそうだ。由希は京都できれいに色づいていた紅葉を拾い、生徒会メンバーへの土産としていた。

　そして、京都で自分用のお土産として十二支の置物を購入していた透くん。家に帰るなり即、紙粘土をこねだし十二支の中にいない猫の置物を自作して一緒に並べようとしていた。それを見た夾の心境たるや……。ああ！　この二人の尊さよ！　

　糖度が増えてきてうれしい……。可愛すぎる。幸せになってほしい。壁となって見守りたい。シリアスが増えていくだろう今後に向けて甘いシーンがほしいところだ。
（文=三澤凛）