TVアニメ『魔王学院の不適合者』姉妹のいざこざがついに終結?第4話

TVアニメ『魔王学院の不適合者』公式サイトより

 強すぎる魔王様、意外とギャグ少なめで物語は進んでいる。

 15歳の誕生日になると、ミーシャが消えるという言葉の正体。それは、アイヴィス・ネクロンのかけた魔法により、元々一人の人間だったサーシャが胎児だったころに二つに分けられ、15歳になったらサーシャに戻る、という事だったのだ。

 生まれた時からその運命を受け入れ、自分の人生は15年であると諦観していたミーシャ。いない存在として成長してきた最後の年にアノスと出会い、自分を見て友達と言ってくれただけでも、ミーシャにとっては奇跡が起きたような出来事だったという。だからもう何も悔いはないと、健気に笑って見せる姿に心打たれた(?)アノスは、ミーシャの「サーシャと仲直りがしたい」という 最後の願いをかなえてやることに決めた。

 サーシャの元へと赴くと、彼女は一人高等魔術の魔法陣を描いていた。この魔法陣の発動をアノスに手伝ってもらい、サーシャは自分とミーシャを入れ替えようと画策していた。

 サーシャはずっとミーシャに対して冷たい態度を取っていたが、それは全て愛情の裏返し、この日の為の伏線だったのだ。魔眼を上手に扱うことが出来ず、周りに人がいることが出来なかった幼少期ただただ自分に笑いかけてくれていたミーシャ。そして彼女が存在しないように扱われているのが自分のせいだという自責の念に駆られていたサーシャは、この15歳の誕生日で自分とミーシャの役割を入れ替え、自分の命をミーシャに捧げるつもりだったのだ。

 サーシャが描いた強力な魔法陣、その発動条件はミーシャがサーシャを拒絶すること。そうすれば、ミーシャが助かる、今までの恩を返すことができるとその一心で作り上げたものだったのだ。だが、ミーシャはサーシャを拒絶することなくサーシャを大切に思っていることを伝えてしまう。お互いがお互いをずっと思いあって15年生きてきていたことが発覚する瞬間である。えええ、まさかここにきてこんないい話になるなんて思ってなかった……。

 だがこのままではミーシャを救う事ができない。どうする、と思ったら何でもありの魔王様の出番である。二人の絆を知ったアノスは「両方救う」と宣いだす。過去を変え、彼女たちが生まれる前にアイヴィス・ネクロンが仕掛けた魔法にまた別の魔法を仕掛けることで、1人の人間が2つにわかれまた戻るという事象を、二人が単独の1人の人間として成長できるように変えることができるというのだ。

 自信満々な彼の言葉に二人が耳を傾けていたその瞬間、突然アノスがアイヴィス・ネクロンから心臓を一突きにされてしまう。めっちゃかっこいいことを言ったと思った直後の串刺しである。怖すぎる。だが、殺したくらいで死なないのが魔王である。心臓を潰されたくらいでは死なない、と人類の摂理を脅かす発言をし、さっさと姉妹を助ける作業へと移行する。

 だが、過去を改変する行為は時をつかさどる神を愚弄する行為だ、と神が激おこでアイヴィス・ネクロンに力を与えてアノスを止めようとする。もちろんアノスはそんなことは気にせず、自らの計画を遂行してしまう。二人に危害が加えられないように、アイヴィス・ネクロンの攻撃を受けきっちりとやり返し時の神をも叩き伏せる。

 そうして、過去を改変し二人の命が共に生きていけるように手筈を整えた。こうして、二人は残酷な運命から解き放たれたのだ。さらに、アイヴィス・ネクロンは魔王が亡くなった後に記憶を改善されていたが今回の戦いの果てにアノスこそが自らの仕えた魔王の生まれ変わりであることを思い出し、改めて彼に忠誠を誓うのだった。味方が増えたので、自分がいない間に歴史が改ざんされていたことなどを調べるようにと命令を出すアノス。一体2000年の間に何が起こってしまったのか?

 そしてミーシャとサーシャはアノスが本当に魔王の生まれ変わりであることを信じ、お互いが消えずにいられることを心から喜び合った。有言実行、不可能などない男、アノス。過去も未来も生きるも死ぬも思うがままの主人公。2000年前から転送し、やっと自分を魔王の生まれ変わりだと信じてくれる人たちができた。

 姉妹のいざこざも終わったので次回からはまた別の問題が浮上してくるだろう。どんな事件をもたらすのか。楽しみだ。
(文=三澤凛)

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