アニメ『フルーツバスケット 2nd season』物語の核心へ迫る展開に?第6話

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『フルーツバスケット』公式HPより

 今回は9巻53話、10巻54話55話の前後を入れ替えて見やすくわかりやすくまとめられている。草摩の別荘へ避暑に出かける回だ。
  
 漫画だと嵐の日に紅葉が誘いに来たタイミングで窓が割れるというアクシデントがあり、それが鈴の登場につながっていたが、嵐のような雨の日は次の日に快晴になるためだけの描写になっていたのが若干残念。雨だから夾が皆と一緒におらずに部屋でダウンしていられるから大事な要素ではあるがやはりなくなってしまうエピソードというのは避けられない。

 夏休みも始まったことだし、草摩の別荘で避暑の旅をしようと誘いに来た紅葉。突然明日行くぞ、といわれてもさすがに仕事のある紫呉はすぐには向かえない。学生には夏休みには宿題という大敵もいる。草摩の面々はもちろん8割がた終わらせているが透くんは青ざめてしまうほどに宿題に手を付けていなかったようだ。

 明日気持ちよく出発できるように、と由希が透くんの宿題を見てあげることに。普段あまりない透の部屋での二人切きりの勉強会。由希は透の部屋に大事そうに飾ってあるキャップに視線を奪われる。
 
 普段の透くんの持ち物とは異質に見える帽子。それは彼女の幼いころの思い出だそうだ。迷子になった透くんを助けてくれた少年が落としていったものらしい。その少年の顔も覚えていないが大切な思い出として残してあるという帽子。

 言い出せない思い出がその帽子にあるのは由希も同じ。この帽子にまつわる話がメインに来るのはだいぶ先なんだろうけれども!! ちょっとずつ始まった感がしてドキドキさせられる。

 宿題も無事進み、ウキウキと出発する透たち。現地にはあらかたの十二支メンバーもそろうようで賑やかになるのは間違いなさそうだ。そんな面々を見送った紫呉の前に現れた鈴。まだ彼女がどんな目的を持っているのかは明かされていないがかなり思い詰めた様子で、紫呉なら自分が欲する情報を持っているはずだと追いすがる。そのすがり方がかなりエロい感じの描写だったので紫呉が腹黒エロ親父に見えてしまいすぎる。

 その後紫呉は一人慊人の元に訪れ、自分も別荘にいくから暫く顔を見せには来れないことを告げる。いつ現れても機嫌が悪い慊人は飄々とした態度を取る紫呉や、旅行に透くんが参加していることなど全てのことに悪態をつく。そんな慊人に「思い知らせるというのなら慊人さんも別荘に来たらいい」とけしかける紫呉。本当にきたらかなりヤバイことになることなんてわかりきっているだろうに、本当に腹の内が見えない男だ。 

 紫呉の同行などつゆ知らず、避暑地を満喫する面々。海ではしゃぎ、山を満喫と楽しい夏休みを絵にかいたような様子だ。 だが勿論、事件が全く起こらないはずはない。ヒロが透くんのお母さんの写真を拾ったことからいつものように無神経な発言を彼女に放ってしまい、それが透くんにとっての地雷ど真ん中だったことから、透お姉ちゃん大好きな杞紗の不況を買い喧嘩に発展。

 透くん自体は地雷を踏まれても表面的には気付かれないようにふるまうことができていたが、幼い二人の気まずさは皆の話題に上るほどに。杞紗もヒロもお互いに自分の悪かったところを反省し、お互いに謝罪することでこの件は無事解決したが、誰しも表面上は平気な素振りをしていても触れられたくないことの一つや二つあるものだ。

 それがどんなに他人にとったら大したことが無さそうなことに見えても本人にとっては根深く触れられない問題である可能性がある。人の痛みを想像することを知ったヒロはこれからますますいい男に成長するだろう。頑張れ。

 不用意にヒロが投げかけた言葉によって、透くんの抱える闇が垣間見える。今まで光の部分のみで他の人たちを照らしてきた透くん。だけれどもそんな部分だけの人間などいなくて、いつもニコニコしていて素敵な人にも誰にも見せたくない部分というのは存在しているのだ。

 2nd Seaasonに入ってから物語の核心へ迫るための種が少しずつ芽吹き始めたのが感じられてワクワクしてしまう。早く先がみたい気持ちはもちろんあるが、じっくり見せてくれるからこそ衝撃や感動が生まれるので、堪能しながら続きを待ちたい。
(文=三澤凛)

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