TVアニメ「グレイプニル」生首だけになっても生きている修一…宇宙人の驚異的な力？第４話

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　エレナの得体のしれない強さに手も足もでない修一とクレア。首をもがれた修一に気が動転したクレアはエレナに銃を突きつけるもその攻撃は全く届かない。エレナも修一の中に入っていたのがクレアであることに気付き、戦う必要はないことを悟り攻撃的な態度は軟化したものの、クレア側の緊張感は取れないままだ。
　
　なぜ両親を殺したのか、という問いにもエレナは淡々と、昔からクレアが望んでいたことをかなえてやっただけじゃないか、と答える。どうやらエレナにとってはクレアは大事な妹であることは皮ならいらしい。彼女はクレアにコインを一枚渡しそのまま姿を消してしまった。

　エレナが姿を消し、修一も死んでしまったと思い込んだクレアは彼とした一人で死なせないという約束を守ろうと、こめかみに拳銃を突きつけ自殺を図る。だが、修一は生きていた。首だけになった姿でも意識はあるらしく、クレアの自殺を必死で止める。あまりの安堵にクレアは修一の首を抱きかかえたまま泣き崩れるのだった。

　もちろんこのままではいられない。姉にもらったコインをもって、助言の通りに廃墟となったラブホテルに向かう二人。そこには宇宙人がいた。

　宇宙人は彼らを見ると、その珍しい光景に驚き喜び、色々な情報を語りだす。とにかく修一の体は彼の手にかかれば元に戻るそうだ。ただし、首が取れた状態のまま元に戻っていたら修一は死んでいたようだ。安易に変身をとかないでいて本当に良かった。
　
　修一の体を治すには、エレナから受け取ったコインが必要だった。そのコインで自販機から謎の飲み物を購入しそれを呑めば治るという。その間に、クレアは修一の中から離脱。下着姿のクレアの姿をみるなり、宇宙人は興奮を覚える。

　宇宙人は自分の体を生き残りやすい種族の優れた形を選び取って擬態しているが、成人男性の姿をとっているために若い女性の体を見ると興奮してしまうらしい。クレアの体に興味を持った宇宙人は彼女の体毛を欲しがり、髪の毛をこっそり一本いただき飲み込んだ。
　
　すると見る間に宇宙人の体は男性からクレアの姿そのままに変化してしまう。彼は誰もが持っている変身願望を助ける力を持っているという。自分の体や能力がもう少しこうだったらいいのにな、という部分があればそれを与えることが自分にはできると。その証明のようにクレアに化けて見せたのだ。

　修一が着ぐるみに化けるのも、本人が望んだ姿だという。だが彼はそんなことを望んだこともそうなるための薬も飲んだ覚えがない。

　だが修一は本来の自分に決して満足はしておらず、誰か他人が中に入って強い自分にならないかな、といったことは望んでいたようだ。その形が着ぐるみとして現れただけで。さらにはエレナが修一を巻き込んだことは語られている。その姿を選んだのはやはり修一本人なのか。

　宇宙人は修一の首をくっつけ、元に戻した後二人に取引を申し出る。彼らは、探索の帰りに事故にあい地球に不時着するを得ない状況だったようだ。知識や情報をデータとしてコインにしていたが、不時着したことでコインが散らばってしまいその収集者になってくれる人を求めているという。

　見つけてくれた見返りとして1枚につき一つ変身する薬を渡すという。さらに100枚集めると、もっともっとすごいことができるという。だが、その彼のいうすごいことが果たして本当にいい方向に結びつくものなのかどうかは甚だ疑問である。クレアもすぐに快諾することは避け、考えてみると言葉を濁し今回はこの場を後にする。

　穏やかな日常が戻ってきたように見えるが、修一は周囲から雰囲気が変わったといわれるようになっていた。これも変身の副作用なのか。彼はずっと、宇宙人の力をただただ暴力的なやつらが手にしたら、ということを考えかなりナーバスな状態になっていたようだ。　

　それを阻止するためにクレアと連れ立ち、宇宙船が落ちた山でコイン集めを開始することに。彼らと同じような思考のものと鉢合わせる可能性もあるが、少しでも多くのコインを集める戦いがはじまる。
（文=三澤凛）