音楽×アニメがテーマになっているアニメには名作が多い。いい音楽に最高のストーリーが絡まるとその音を聞くたびに感動がよみがえるし、心動かされるシーンにかかる曲のインパクトは大きく印象に残りやすい。この『LISTENERS』も名作と呼ばれる作品となるのだろうか。
さびれたスクラップ街で暮らすエコヲが、ゴミ山でジャック穴のあいた少女を発見するところから物語はスタートする。
毎日日銭を稼いで帰るだけの代わり映えのない生活を送るエコヲ。彼なりに生きがいをもって生きてはいるけれど、この街から飛び出したい、生活を変えたいなどの気概に満ちるものではなくその生活に慣れ受け入れ諦めてしまっている状態だ。
ミミナシと呼ばれる怪物を倒すイクイップメントを操る祈手に憧れを持っているが、ただそれだけだった彼の前に祈手かもしれない少女が現れる。しかし彼女は自分が祈手かどうか以前に名前すらもわからないという記憶喪失状態だった。
だが元からの性格なのか、悲観することも動揺することもなく堂々とした態度で思ったことを口に、現状を受け入れている様子から肝の据わった少女のようだ。
エコヲの姉が営むバーで食事を与えられながら、この世界の設定を少女と共に教わる説明が行われる。どうやらこの国にはミミナシという化け物がおり、そのせいでたくさんの国が壊滅の危機に陥ったという。それを鎮めて世界を救ったのが祈手だというのだ。
だが、そんな偉大な存在である祈手をエコヲの住む町の町長は毛嫌いしている様子。エコヲたちの元にもやってきて、祈手をかくまうな、町から追い出せと相当な権幕で押しかけてくる。そんなに忌み嫌われるような存在ではなさそうだが、一体なぜなのか。
そしてエコヲは、そんな祈手に大きな憧れを抱きながら「生きがい」としてごみだめからパーツを探し出しコツコツと集めながらオリジナルのイクイップメントを作成していた。まもなく完成間近、というところで少女が現れ興奮もひとしおだ。見た目はアンプのようだが、コアパーツをはめ込むとギグフォルムというロボのような形に変化するらしい。熱く祈手やイクイップメントについて語るエコヲの姿に好感を持ち、そんなに好きならば自らがエコヲの作ったイクイップメントに乗るから一緒にミミナシを倒しに行こう、と誘う。
だが、自分はただの一般人だから街を出る気はないと断られてしまう。憧れているだけで十分だからと消極的すぎる態度に彼女はがっかりとし、彼の前から姿を消してしまう。夢をもつこと、そのために行動しようという気力が削がれてしまっているようだ。
だが、そうもいっていられない状況が突如エコヲを襲う。少女が彼の前から姿を消した翌朝この街には今まで現れなかったミミナシが出現し、街がパニックとなる。エコヲは姉にイクイップメントをもって彼女のもとに向かうように促される。
逃げ惑う人々をかき分け、少女の元にたどり着いたエコヲ。しかし、ミミナシの攻撃で彼はガラクタの山から転落し、死を覚悟する。その沸き起こったのは、死にたくないという本心だ。
その本心を受けて、少女が彼のイクイップメントを装着。ロボ型のギグフォルムに変化。ミミナシ(敵)をオーディエンスとして攻撃を始める。
彼女のもっていたパーツに描かれた「ミュウ」という文字からとって、彼女はミュウと呼ばれることに。ミュウに助られた町長のお説教から逃げ出しながら、ミュウとエコヲは電車に飛び乗り街を脱出。ここから二人の物語りが始まっていくようだ。
音楽×アニメ。まだまだ初回でありこの物語の全容はまだ見えない。だけれども、ところどころにちりばめられた音楽ネタやワクワクする設定たちに期待が高まるばかり。どんな音楽が、そして物語りが生まれてくるのか期待して続きを待ちたい。
(文=三澤凛)
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