TVアニメ『異種族レビュアーズ』最後は夢の姫はじめ! 今期イチのお騒がせアニメのコンプラ上等!!な最終回

TVアニメ「異種族レビュアーズ」公式サイトより

 とうとう来てしまった。今期イチのお騒がせアニメ『異種族レビュアーズ』の最終回。放送に対して賛否両論渦巻いたが、このような暗い話題が続く時世の中で、能天気に「スケベが大好きーー!」からスタートするアニメは、頭を空っぽにして見ることができ、ある意味癒しになっていた。

 過去にいったお店でもらったサキュ嬢の名刺を見返して思い出に浸るスタンク達。個人的なプレイメモなどが書かれていたりするために、レビューのように人に見せるものではないが、またあの店に行こうかな、という気持ちにさせられる。 
 
 そんな名刺の中に記憶に残っていない1枚を発見。これは選挙の時期に悪魔党から握らされていたサキュ店のもの。クリム君がお店のお使いでしばらく帰ってこないという事情もあり、今回はこの悪魔店に訪問することになった。

 お店で悪魔党の議員からの紹介であることを伝えると、受付のお姉さんの様子が一変。女の子がよりどりみどりなのは当たりまえ。さらにプレイ後もお酒や食事をふるまわれるなどVIP扱いを受ける。

 これはスタンク達に名刺を渡した悪魔党が、いまや魔王にまで上り詰めていたからだった。悪魔は契約を守る種族。つまりこれは現魔王との契約を結んだことになる、ということでそれにこたえるため、異例のもてなしとなったのだ。

 契約に縛られるのがもはや性癖の域だという悪魔たちは、契約内容にかなり忠実に行動するということが発覚。その内容をレビューにしたことで、悪魔との契約エピソード部分が全国的に反響を呼ぶことになった。

 後半はいよいよラストのお店の紹介だ。食酒亭では、多くの客が集まり新年を迎えようとしていた。

 みなが新年の挨拶を交わす中、スタンク達はさっそく「姫はじめ」に向かう。新年一発目は昨年のNo.1に行く。そこで最高の“姫はじめ”をすることで、今年一年も性的な意味で安泰ということらしい。

 昨年No.1だと魔法都市になってしまうが、さすがにそこまで行けないので、この近場の店をチョイス。入る前から指名する嬢までも決めて突撃したが、みなも考えることは一緒。それぞれのサキュ店は既に満員。入る隙間はない。

 愕然としている所に、フェアリー店の受付嬢があらわれ、レビューのおかげで大繁盛したお礼に、ととあるサキュ店の紹介状を彼らに渡して去っていった。

「絶対に満足できる」と言い切られた、そのお店にスタンク達が向かうと、自分たちが指名したかった推しサキュ嬢がなぜか在籍。あれよあれよという間にプレイを堪能することになった。

 そう、実はこのお店にいるのは夢魔。過去のよかった嬢を再現してくれるという。いったことがないお店や抱いたことがない嬢は再現できないらしいが、新年の幕開けにはうってつけのお店だったようさらに起きた後は夢魔ともできるとのことでお得感がすごいらしい。こんなにいたれりつくせりなのに、お値段もお手頃とあって、レビュアーズの評価は軒並み高得点。

 種族が違えば感じ方も違う。その視点をエロにつなげるという発想。そしてその振り切り方。何もかもが斜め上だったこの作品の最終回らしいいい終わり方だった。

 人の数だけ性癖はある。そしてそれは恥ずかしいことじゃない。こうやって明かるく語られるといっそすがすがしい。なにかと『コンプライアンス』に縛られがちなこのご時世に一撃を食らわせてくれた最高のアニメだった。

(文=三澤凛)

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