アニメ『アイカツオンパレード!』「受け取ったバトン 次は私から渡せるように」次代のアイドルに繋がる最終話

 アイカツシリーズの集大成とも言える「アイカツ!オンパレード」もとうとう最終回。

 今回は、過去のメインキャラクターが大集合。アイカツシリーズで積み重ねてきた歴史がギュっと詰まったエピソードとなった。

 らきちゃん主催のイベントも終わったある日。せっかくのオフだからゆっくりしようと集まっていたらきちゃん、あいねちゃんみおちゃん。そこにいちごちゃん、あかりちゃん、ゆめちゃんが『らきちゃんと一緒にステージをやりたい!』と申込みに現れる。

 レジェンドたちからのラブコール。らきちゃんが断るはずがない。一緒にステージに向けてレッスンを開始する。

 番組が始まった当初は体力も、アイドルとしての覚悟もなく、ただへらへらと笑っているだけのらきちゃんに不安しかなかった。人の話を聞かずに飛び出して問題を起こし、さらにアイドルをなめたような発言を繰り返すこともあり、見ていてハラハラするシーンも多かった。

 だが、様々なアイドルたちと出会い共に多くのイベントを経験したことで本当に見違えるくらいに成長したことが感じられる。

 歴代主人公たちと、それぞれのリボンを交換しあったり、新にらきちゃんのファンとなった女の子に自分のリボンを渡したり。またここから新たなアイドルの誕生が伺えるような描写にも胸が熱くなる。

 いちごちゃんが美月さんを見てアイドルを志したように、らきちゃんからリボンを受け取った少女も彼女を目標としてアイドルへの道を志し、また新しいアイカツが生まれる。

 いつまでも尊敬するアイドルたちとともにステージに立ちたい、と願うらきちゃん。だが彼女の姉からひとつになっていた世界を元に戻すと告げられる。もう十分にデータが取れたから、というのがその理由だだが、そんな簡単にくっつけたり戻したりしていいのだろうか。

 とにかく、今回のステージでいちごちゃんたちとはお別れになってしまう。悔いがないようにやり遂げなければならない。

 今までに沢山のことを教えてくれた先輩たちに、もらってばかりで何も返せていない、と焦るらきちゃん。だけどもちろんそんなことはない。それどころか、今は肩を並べる仲間であり同じアイドルになれたのだから、どこにいたって星の下でちゃんとつながっている。と心強い言葉をかけてもらった。

 いつかまた絶対会えるように、と気持ちをひとつにして挑んだステージ。披露した楽曲は名曲中の名曲「SHINING LINE*」だ。アイカツという物語の核となるテーマが歌詞にも盛り込まれており、それを歴代主人公たちが横並びになって歌い踊る。

「受け取ったバトン 次は私から渡せるように」

 できればフルで聞きたかったけどそれは贅沢すぎるか。ああ、最後なんだなと思いながら見ると全員の笑顔が眩しすぎて泣けてしまう。

 ステージが終わり、それぞれの扉から自分がいた世界に戻っていくアイドルたち。ここの別れは思ったよりもあっさり。だけどそれは皆がいつかまた会える、離れていてもつながっていると確かに信じているから、という意味でもある気がする。それぞれの指に巻いたお揃いのリボンがその証だ。

 扉をくぐると、まるで全てのことが夢だったかのように日常に戻った。日々を過ごす中で、あの不思議な空間での記憶は薄れ、大事な何かを忘れいった。だがそのとき、わかばちゃんのフレンドオーディションの話が舞い込んでくる。

 オーディションでらきちゃんは、あの世界で体験したこと、アイカツを広げていきたいという夢を語り、見事合格。らきちゃんの新しいアイドル活動がスタートする。離れていても、みんな同じ空の下それぞれのアイカツをこれからも続けていく……という希望のある最後で「アイカツ! オンパレード」は幕を閉じた。

 新シリーズの制作も決定し、これからまた新しいアイドルたちの活動が見られる。アイカツ!オンパレード、歴代シリーズの中でも短い話数だったがそれでも内容は濃く面白かった。本当に素敵な物語をありがとう!!

(文=三澤凛)

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