文化祭のスタートを心待ちにする雄英生たち。そしてこの文化祭への参加を誰よりも心待ちにしていたエリちゃんとミリオ。彼らのためにデクは戦う。
デクもジェントルもそれぞれ胸に秘めた思いがある。ふたりとも一歩も引かないことを感じ取ったラブラバは、ジェントルの力になるために自分の個性を使用することを決める。
彼女は学生時代から好きになった人に対して、不器用な恋愛感情の示し方をするタイプ。かつて、それを好きな人に笑いとばされてため、自分の殻に閉じこもってしまう。
その時に見たのがジェントルの動画。彼が発した「今を嘆く者たちよ 私を信じてついてこい!私が世界を変えてやる!」という言葉が強くラブラバの心に刺さった。それからジェントルの元に押しかけたのをきっかけに、ふたりのコンビは結成された。
この二人の歩みを見ると、胸を締め付けられる。どれほどにお互いを信頼し、思いやっているのかがよくわかる。ラブラバという名前も、ジェントルから贈られたものだった。こんな素敵なコンビなのにヴィラン。本当に悔やまれる。
デクの必死の抵抗により、ジェントルは取り押さえられる。その絶体絶命の瞬間に、ラブラバは自分の個性を使う。それは自分が愛したただ一人を短時間強化するというもの。その力で大幅にパワーアップしたジェントルはデクと再度激しいバトルを繰り広げる。
そして雄英高校文化祭はスタート。ハウンドドッグ先生のパトロールも開始される。もう時間がない。後世に名を残すことを渇望しているジェントルは、ラブラバの個性を頼りに最後の力を振り絞る。
彼は元々ヒーロー志望だったが、実力が伴わず仮免試験にも何度も落ち学校側から退学を促されてしまう。世の中から取り残されていくことに恐怖を覚えた彼は、それでも誰かの記憶に残りたいと必死であがき、今に行き着いた。
あざ笑われてもいい、それでも……という気持ちをデクにぶつけるジェントル。だが彼のその気持ちは元無個性のデクにも刺さるものだったのだ。いつかどこかで同じ未来がもしかしたらデクにも待っていたかもしれない。
ジェントルとラブラバ、この二人の背負っているものも痛いほどわかる。だけれども、デクの文化祭に対する想いや雄英の他の生徒たちの頑張りも知っている。このどちらもわかってしまう切なさ。
来週は彼らの文化祭、そしてジェントルたちの行く末が語られる。結末を見守りたい。
(文=三澤凛)
アニメ『僕のヒーローアカデミア』ラブラバの個性でジェントルが超絶パワーアップ! ついに最終局面に突入した第85話のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、週刊少年ジャンプ、僕のヒーローアカデミアの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
人気記事ランキング
人気連載