アニメ『ネコぱら』シナモンが言うとなんでもエロく思える？第9話

• ツイート
• 

　毎回ただただかわいくて平和なだけのケモナーアニメ。ちゃんと猫たちの間に百合的なカップリングがあり、そのカップリングを中心としたメイン回があるのがネコぱらのいいところ。今回は、「潤っちゃう～！」でおなじみのシナモンと、ツンデレ風味で今のところ出番が少なかったメイプルのお話！

　毎回毎回必ず「潤っちゃう」シナモン。この発言のおかげでネコぱら界のエロ担当を欲しいままにしている印象がある彼女は、子ネコのころに水無月家に来たときはかなりの引っ込み思案なネコだった。少しだけお姉さんなメイプルがそんなシナモンに声をかけて連れ出してくれたことにより仲良く、そしてのびのびと生活することができた。だからシナモンはメイプルが大好き。

　水無月家みんなで遊園地で遊んでいた際にカカオが釘付けとなった「ネコ☆ウィッチーズ」のステージでシナモンの策略により観客の前で歌を披露することになり、メイプルはかつての自分の夢が「歌手になりたい」だったことを思い出し、改めて行動に出る。

　なんと、誰にも知られないように楽器店でアルバイトを始めたのだ。しかしこの誰にも言っていないことがあだとなりシナモンに怪しまれることになる。なんとか誤解は解けたが、シナモンがみんなに説明すると、なんだかいやらしいお店で働いていたようなニュアンスになってしまうから不思議である。

　バレるのが恥ずかしいと思っていたメイプルだったが、予想に反して全員が応援ムード。嘉祥はそんなメイプルにせっかくやるならコンテストに出てみては？　と提案する。優勝するとギターがもらえるということもあり、メイプルはこのコンテストに参加を決意する。

　コンテストまでに必死で練習に励むメイプルと、応援する水無月家の面々の姿が描かれる。特にシナモンはメイプルへの思いが誰よりも強くいつも側で応援を続けていた。いつもは潤うだけの変態ネコだったのに、この正妻のような尽くしっぷりは意外な一面だ。

　コンテスト当日も、緊張と不安で逃げ出してしまいそうになるシナモンを叱咤激励してステージに戻るように説得したりと大活躍。二人の友情・愛情・信頼がギュっと盛り込まれた素晴らしいシーンだ。
　
　かくして勇気を出してステージで歌声を披露したメイプルは見事優勝。ギターを手に入れ、家族の前で歌を披露することに。今回はこの歌声に合わせてのエンディング。メイプルとシナモンがいかに仲良く育ってきたのかと、今現在の信頼し合った二人の姿が詰まった特殊エンディングだった。

　今まで他のネコたちのキャラの濃さに埋もれがちだったメイプルだが、怖がりだったり歌がうまかったり漏らしやすかったりと色々な要素が発揮された回だった。シナモンの潤っちゃう発言や、発言がなくても確実に今潤ってるな、と感じる場面もてんこ盛りでいいカップリング回だった。

　大きな事件は起こらないが、平和が一番である。
（文=三澤凛）