アニメ『僕のヒーローアカデミア』楽しいはずの文化祭準備期間中に雄英侵略？第82話

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　平和な文化祭パート、事件を起こす気満々なジェントルパート、そして主人公デクの成長パートと綺麗に別れた今回。

　いい声でもっともらしい言葉で犯罪する動画を屈折6年も投稿しては垢BANされているジェントル。あっという間にステインの動画に再生数を越され、ヴィランと言えば敵連合と知名度も振るわない彼が、起死回生の大事件を起こしてやろうと画策しているという。

　彼の大ファンであり助手であるラブラバと共に、年に1度開催される雄英高校文化祭に忍び込もうとしているらしいが……。確かにこの半年程度で何度も連合の侵入や介入を許してしまっている雄英に敵が入り込み、さらにそれを動画投稿などされてしまったら学校側としては大打撃である。果たして、彼はどのようにしてこの雄英侵略を決行しようというのか？

　一方そんな計画が進行中とはつゆ知らずに文化祭の出し物決定に沸く１Ａの面々。だが、爆豪勝己はヒーロー科が普通科たちの為に出し物をしようとしていることを疎ましく思われている声を聴いてしまい、Ａ組の盛り上がりに水を差す。

　彼らはバンドとダンスで盛り上げるという出し物を考えていたが、楽器をできるメンバーが耳郎以外にいない状態。音楽教室に通っていたことを上鳴に漏らしていた爆豪に白羽の矢が立った。持前の才能マンゆえにドラムも難なくこなす彼。皆にドラム担当を引き受けるように頼まれるが、上記のように他の科からの不満を知ってしまっていた爆豪はそんな状態のＡ組の音楽を他科が素直に受け入れるはずはないと言い放つ。
　
　Ａ組、ないしはヒーロー科が敵に狙われ巻き込まれたこと自体は彼らの本意ではない。それなのに、こちらが顔色を窺って他の科のご機嫌とりをするのは嫌だ。それならば音で殴り合い、殺し合いをガチでやる気ならやる、とあまりにもひねくれてはいるが、爆豪らしい理屈を述べてドラマをやってくれることに。

　林間学校で爆豪は一人敵に捕らわれ、Ａ組の面々は知らないが彼のあこがれであるオールマイトはこのことがきっかけでヒーロー活動を引退してしまった。誰にも漏らしていないが彼にはかなり思う所があるだろう。それをちゃんと自分でも納得できるようにもっていこうとする姿がかっこいい。さすがである。

　そして最初のころからは想像もできないほどに、クラスメイトと馴染んできたというか、Ａ組の面々はみんな大人だ。ちゃんと扱い方が分かっている様子が見ていて愛おしい。クラスになっている。

　これにて、バンド班・演出班・ダンス班とそれぞれの役割が決まって文化祭に向けての準備が始動し始めることとなった。キャラデザのせいでギターが持てない峰田くんやミラーボールになる青山くんなど見どころが多すぎて今から楽しみだ。
　
　そしてガッポイイベントに邁進する中主人公のデクは自分の成長度合いについて師であるオールマイトに相談を行っていた。対オーバーホール戦で浮彫になった遠距離攻撃への対処法。自分のフルカウルのパーセンテージをアップさせることでの体の負担など諸々の悩みをぶつけていた。

　オールマイトはデクも遠距離攻撃をすればいい、というがお得意マイナス思考でその言葉をすぐに受け入れられないデク。外に場所を移し、オールマイトのいう通りにフルカウル20％状態で攻撃を繰り出してみると、オールマイトが攻撃を行ったときのように風圧でかなりの威力があることが発覚。以前の戦いでも20％を出していたのに気づかなかったのはかなり防戦一方で回りが見えていなかったのだろう。

　このことと、今までのデクの成長を振り返ると導き出される答え。それはオールマイトも常に100％の力をだしていたわけではないという事実。そこからさらにデクは今までのできることを組み合わせ、瞬間的に部分的に100％を繰り出せばさらに戦いに有利になるのではという考えを導き出す。

　しかしそれはいままでの何倍も繊細なコントロールが求められることだ。これからは指先を使ってそのコントロールを積んでいくことを当面の目標に置くこととなった。成長の様子がしっかり描かれる主人公いいな……。これを獲得する当たりでジェントルとかち合うのだろうか。
　
　文化祭に先駆けてエリちゃんが雄英に遊びに来るなど、まだまだ文化祭に向けての取り組みも続きそうだ。果たして無事に文化祭の幕は上がるのか！？
（文=三澤凛）