アニメ『うちタマ⁈ ～うちのタマ知りませんか？～』保護猫問題を絡めた真面目回！？第７話

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■タマ誘拐される

　最初の話はテンポよく短めなエピソード。いつものようにおうちで遊んでいたタマが突如罠にかけられて……。

　「助けて！」という声を聴いたポチが騒いだことで「猫さらい」なのではないかと仲間が皆救出に向かうが、結局攫われたのではなく、たかしくんに病院に連れてこられただけ。去年もやったぞこのくだり、というくらいに毎年の恒例行事になっているようだ。

■おったま毛
　タマたちが公園でいつものように遊んでいると、突如一つのボタンが空に舞っていった。ボタンを飛ばした張本人のモモに視線が集まると、冬毛だと言い走り去っていってしまう。冬毛がわからないコマはみんなに冬毛について聞くことに。

　コマはみんなより年齢が若いという設定だけど昨年の冬はまだいなかったくらい小さいのだろうか。今週の猫豆知識コーナー。それぞれの家での毛づくろい事情が垣間見える。犬と猫ではブラッシングの仕方も違うし、それが好きかどうかも猫によるようだ。

　集めた毛玉を頭に乗せられたりリーゼントにしたり、帽子にしたりとそれぞれ楽しそう。そんなみんなのことがうらやましいコマはお風呂屋さんのネコだからムダ毛がたまらないのでは？　という意見も。住む環境によってもまた違う冬毛事情。
　
　しかし、この話をしている時期は真夏。つまり冬毛なんて生えているはずもないということ。喫茶店の看板猫あるモモはいろんなんお客様に餌付けをされており、差し出されたものはなんでも美味しそうに食べていたことから太ってしまったようだ。

　ネコも人間も、乙女心としては太ったという事実は認めたくないもの。モモちゃんの服のボタンがはじけ飛ぶのは間違いなく冬毛のせいということにしておこう。

■猫カフェ・ヴァイオレット

　喫茶チューリップの看板ねこのモモは、お客さんが減ってしまったことに悩まされていた。タマたちに悩みを打ち明けると、隣町に新しくできたねこカフェが原因かもしれないという話が。早速ねこカフェに向かったモモたちの前に現れたのはめかし込んだブルだった。

　ブルが足しげく通っている猫カフェ・ヴァイオレット。そこはまるで宝塚の世界。キラキラとしたカイを含むキャストの猫たちが舞い踊る姿に人間はもちろん、ブルもタマ達もメロメロになってしまう。ライバル店として敵対視していたモモも、カイの魅力にどんどんハマっていきそうになる自分に抗い敵対心を燃やす。

　だが敵対心を燃やせば燃やすほどカイのことが気になって仕方なくなるモモ。言いがかりをつけにいくと、カイが一人ショーの練習に精を出す場面に遭遇する。彼が真摯に頑張る姿、そのキザな言動にドキドキしてしまい照れ隠しに大嫌いと言い捨てて別れてしまう。

　次の日にお店を覗きに行くと、彼がお店を辞めることを知ってしまう。カフェヴァイオレットは保護ネコカフェで、お客さんの中から飼い主が決まるシステムだったのだ。カイはトップ猫としてお店の他の猫にも飼い主が見つかるようにとショーに励んでいたのだ。

　きちんとしたサヨナラもできないままカイアと別れてしまったモモは心を入れ替えお客様に喜んでもらえるようにと精を出すようになったのだった。

　カイがメスかオスかという話題が出ていたが、保護ネコカフェだから去勢手術も行われているのかも。擬人化するとそういう手術を受けたネコちゃんたちはみんなそういう描写になるのかと言ったら違うのだろうけれども、宝塚っぽさを出すためにその手法を使ったのだとしたらなるほど、という感じ。

　世に溢れる保護ネコ問題を三丁目と絡めて描くことで、ハッとさせられる部分も多かった。中身がないときとあるときの差が激しいから、油断ができない。
（文=三澤凛）