アニメ『22/7（ナナブンノニジュウニ）』初グラビア表紙を『一目千本桜で撮影』すべく、藤間桜が奮闘する第4話

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22/7、はじまりの物語――
2016年12月の結成以降、常に新しい挑戦を続けている「22/7」（ナナブンノニジュウニ）は、秋元康プロデュース、複数のトップクリエイターがデザインしたキャラクターと、応募総数10,325人から選ばれた少女たちによるデジタル声優アイドルプロジェクト。

※この記事は彼女たちのことを、アニメを通してしか知らない人物が書いています。

#04 約束に咲く花

藤間桜、メインの回！　設定の謎に突っ込んだら負け

　今回のメインは藤間桜ちゃん。最初からみうに友好的な態度をとっていて優しい印象があった。その彼女の幼少期の思い出から物語はスタートする。

　彼女には自分と同じ名前を持つ「桜」という祖母がいた。仕事で飛び回る両親よりも、自分と同じ名前で自分を親よりも可愛がってくれるおばあちゃんになついていた桜。どうやらこのおばあちゃんの故郷は日本らしいが、キレイな金髪……。名前からして日本人っぽいがどういうことなのだろう。

　桜は幼少期からこのおばあちゃんと共にアメリカで暮らしていた模様。ちび桜は敬語でおばあちゃんとやりとりしていたみたいだし、現在も日本語ペラペラだけどどっちの言葉で話していたのか。幼女が敬語だとかわいいという萌え要素を大事にして描写されているように感じる。設定は定かではない。

　自分と祖母の名前の由来である「桜」を見たことがなかった桜は祖母に連れられて丘の上にある桜の木を見物に。その圧倒的な美しさに魅了され、彼女は一気にこの場所が、そして桜の花が大好きになる。

　足の悪い祖母と連れ立って、何度もこの景色を見に行き思い出を増やしていった。しかし彼女が成長し、段々祖母にも老いの影が見え始めてくる。桜の木に祖母の回復を願うも、次の春を待たずして亡くなってしまった。

圧倒的権力……初グラビア表紙ミッション始動

　桜の回想の合間に、22/7の面々の様子も描かれる。壁からの新しい指令は『一目千本桜でグラビア撮影を成功させよ』。壁の命令は絶対。急遽、空きが出たため、彼女たちは週刊漫画雑誌の表紙に載ることが決定。その撮影を奈良にある一目千本桜で行うというのだ。

　突然の表紙。突然の地方撮影。権力の力を感じられずにはいられない。これが壁の力。圧倒的な決定権を持ち、誰もその意志に逆らうことができないといいうことだけがわかっている。

　突然決まったこともあり、撮影は難航する。まず新幹線が遅延、さらに目的地までの登山にも想定以上の時間がかかった。そのため一目千本桜にたどり着いた時には、日暮れ直前。撮影準備を進めている間に雨まで降ってきてしまい、撮影中止まで検討される。

雨の中の撮影と桜の秘密

　この一目千本桜で撮影と決まってからずっと落ち着かない様子だった桜。だが、雨が降ってくる中で覚悟を決めたのか、「記念撮影して！」とメンバーにスマホを渡して撮影を依頼する。この桜は、桜と祖母の約束の桜。同じ名前を持つ祖母が生前また見てみたい、と言っていた場所だった。一目で千本の桜がみえる場所。祖母と一緒に見たかった景色に来ることができたのだ。雨ごときに邪魔されるわけにはいかない。

　誰も桜のそんな想いは知らない。だが雨にも関わらず、撮影を強行しようとする桜の姿を見て、メンバーが一人、また一人と雨の中に飛び出していく。その様を見たスタッフたちも彼女たちの写真を撮り始めるのだった。

　結果オーライでいいショットが撮影でき、彼女たちは表紙を飾ることができた。何十万部もある漫画雑誌に載ったことで何か彼女たちに変化はあるのだろうか？

　桜の笑顔や明るさの秘密は回想シーンで色々発覚したが、最後に彼女が日本にくるきっかけとなるシーンが映される。彼女は祖母の死後、両親からの反対を押し切って、この22/7のプロジェクトに参加したようだ。祖母の育った地を見てみたい、と強く主張して了解を得たようだが、それにはある条件があった。彼女が日本にいられるのは1年間。始まったばかりのアイドルユニットが1年で終わるはずもない。この後、桜はいなくなってしまうのか？

　アニメと本当にいる22/7の面々のシンクロ率がどれくらいなのかは知らない。今までオンエアされている中のエピソードはどこまでが本当なんだろう？　全てがフィクションなのだとしたら、逆にこのアニメのストーリーが彼女たちの足枷になってしまうこともありそうだ。

　毎回メインだったキャラのソロ曲がエンディングになるが、今回の桜ちゃんも聞いている人が不安になるような歌声……。　来週はメンバーの中のムードメイカー、みゃーこがメインの回のようだ。しかもなんだか男絡み？　一体どんなストーリーになるのか楽しみだ。
（文＝三澤凛）