どんどん存在感を増すコスプレ島。かつては、コミケの中でも特殊な空気が流れていたような気もしていたが、最近は馴染んできた様子。おそらく馴染めない部分は別のイベントになったからなのか。
コミケに馴染むというわけで、コスプレジャンルでも行列サークルは次々と誕生。中には列が伸びすぎて最後尾がどこかわからない状態になっていたサークルも出てきているあたり、ジャンルとしての人気は長く続きそうだ。
このコスプレというジャンルは一種、芸能活動を自営でしているのに近い。自営というか趣味で芸能活動とは世界の文化史でも特異な現象ではないかと思う。
そんなコスプレジャンルの中で起こっているのが、写真集の増加だ。これまで、コスプレ島で売られているものの多くはコスプレROM、すなわちDVDに写真を収録したものだった。いまだにコスプレROMは主力ながら、なぜかアナログな写真集が存在感を増しているのだ。
この背景として考えられるのが、パソコン所有者の減少だ。スマホの普及で、いまやデスクトップパソコンは限られた人しか持たないものになった。ノートパソコンすら自宅で自分用のものを持っている人は減り、スマホやタブレットで十分となっている。そうした中でROMはお手軽さを失っているのである。
もうひとつの理由は、どちらがお手軽かということ。ROMの場合、これでもかと多数の写真を収録していることが多いが、その中で「これは!」というのは数枚。対して写真集は 特に厳選したものだけで構成されている。
つまり、ページ数の限られた写真集のほうが読者にとっても興奮度の高い、熱いものになっているのである。
これからレイヤーの中でも装丁やレイアウトに凝った写真集が発売されるようになれば、さらにジャンルは盛り上がりそうだ。
(文=コミケ取材班)
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