E-girlsが2020年いっぱいで解散 脱退と再編成を繰り返したグループとしての変遷

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「E-girls」公式サイトより

 11人組ガールズグループ・E-girlsが、2020年いっぱいで解散する。

 2019年12月22日に、横浜市内のショッピングモールで開催された、1月29日発売の新曲「別世界」(rhythm zone)の予約購入者特典ハイタッチ会で解散が突然発表され、会場に集まった2,000人のファンからはどよめきの声や悲鳴が起きた。ぼうぜんとするファンを前に、リーダーの佐藤晴美は、「今年春ごろから(メンバーの)未来を話し合う機会があった」と、解散を決意するまでに至った経緯を説明。2月からは約1年半ぶりのアリーナツアーで全国を回り、7月4日の宮城公演がラストライブとなる。20年の大みそかまでは、E-girlsとしてメディアに露出するそうだ。

「E-girlsは、広義にとらえると48グループや坂道シリーズと同じくグループアイドルに属しますが、EXILEらを擁するLDHに所属するだけに、歌とダンスのスキルに秀でたガールズグループ。その意味で、立ち位置としてはK-POPガールズグループに近く、実際デビュー当初はK-POPと勘違いする人も多かったものです。スタイリッシュでカッコいいイメージもあり、男性だけでなく、女性からも大きな支持を得てきました」(音楽ライター)

 E-girlsはデビュー翌年の12年、3rdシングル「Follow Me」で大ブレイク。それ以降も『NHK紅白歌合戦』に13年から5年連続で出場するなど、ガールズグループとしてトップクラスの人気と実力を誇ってきた。ただ、その一方でしばしば指摘されたのが、メンバー個々の認知度の低さだ。

「E-girlsはLDHに所属する『Dream』、『Happiness』、『Flower』という3つのユニットを中心に構成されるプロジェクトだったため、デビュー時は総勢33人の大所帯でした。さらに3rdシングルからは楽曲によって参加するメンバーを変えるシステムが導入され、メンバーが固定されないために認知されにくかった事情があります。結局、グループがメジャーになっても、コアなファンならいざ知らず、一般の認知度が高かったのは、金髪がトレードマークでバラエティ番組に出演機会の多い、元Dream・Ami(17年脱退)ぐらいでしたからね」(同)

 もっとも所属事務所としても、こうした問題を承知していた節があり、グループの再編を何度か試みている。まず15年1月に、当時の26名体制から20名へ再編された。

「E-girlsから外れた6名は下部組織に移ることになり、当時は“リストラ”“降格”などとファンの間で話題になりました。しかし、下部組織からの昇格もアリで、その場合は従来のメンバーが外れる“下克上”もあり得るという触れ込みでわかりづらかった印象です。これには当時全盛を誇っていたAKB48の選抜総選挙のように、E-girlsメンバーに選ばれるまでをドラマティックに演出しようとする狙いもあったのでしょう」(同)

 さらに17年6月には、「E.G.family」という新プロジェクトが発表され、E-girlsは、Flower、Happiness、ShuuKaRen、DANCE EARTH PARTY、Dream Ami、スダンナユズユリーとともに1つのグループという扱いになり、併せてDreamがグループとしての活動を終了。同ユニットのAmi、Aya、Shizukaの3名のメンバーのほか、実妹であるHappiness・夏恋と「ShuuKaRen」としても活動を行っていた元Flower・藤井萩花(同年12月に芸能界引退)ら8人がE-girlsを離れ、19名から現在の11名に大減員した。

「11名になって各メンバーの顔と名前が一致するようになったかもしれませんが、グループ一の知名度を誇るAmiが脱退したことによって、E-girls自体のパワーダウン感は否めませんでした。また、事務所内のE-girlsの序列が下がったのではないか、とファンの間で訝る声もあり、近い将来の解散説もささやかれるようになりました。E-girlsはある意味、事務所の方針に振り回された嫌いもあり、そのポテンシャルを存分に発揮できたとは言い難いかもしれません」(同)

 なお、E-girls解散後はリーダー・佐藤のほか、坂東希、石井杏奈、山口乃々華は女優やモデルとして活動。藤井夏恋、SAYAKA、楓、YURINO、須田アンナはHappinessのメンバーとして世界進出を目指す。また、武部柚那はオランダ出身の人気DJ・アフロジャックが世界8都市で開催したオーディションの合格メンバーと新ユニットを結成。元FlowerでE-girlsでもボーカルを務める鷲尾伶菜は、ソロアーティストとしてデビューする。

 E-girlsのように歌って踊れて、なおかつビジュアルのよさを兼備するガールズグループは稀有な存在だっただけに、解散は惜しまれるが、それぞれの新たな道での成功を祈りたいところだ。

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