薔薇族だった時代 ~永久不滅の競パン 第55回

2019.12.27

 伊藤文學編集長から、薔薇族の顔と言っても過言ではない巻頭カラーグラビアの撮影とレイアウト等を任されていた時代は、知人のライフガード繋がりで、都内近郊の様々なプールに撮影に出かけていた。

 この頃のライフガードは、当時ブーメランパンツと言われていた小さめな競泳パンツを着用していたので、薔薇族読者にはことのほか絶賛されていた。昭和~平成~令和と競泳パンツは、「競パン」と呼ばれゲイには永久不滅なのだ。

 薔薇族読者に絶賛されるカラーグラビアを撮影するためには、イケメンなライフガードで競パン内が具沢山な男子を見つけるしかなかった。そういう男子ライフガードは意外と都内近郊の少し寂れたプールでバイトしてる場合がある。第二書房が休みの日曜日に集中して撮影に出かけていた。

 インターネットが、普及していない昭和後期によく調べたものだ。当時を思い出すと我ながら感心する。電車やバスを乗り継いで、少し遠出であっても楽しみながら撮影していたので、ライフガードたちもリラックスしてくれていた。そのため笑顔でセクシーな写真が撮影できた。そんな昭和後期の薔薇族編集部時代が、あったからこそ平成8年に自身のビデオレーベルを立ち上げて大ヒットし、 22年間も毎月新作を作れたに違いない。

 令和になり、伊藤文學さん87才のお誕生日を祝える幸せを感じていた時に、「津田君はアイディアマンだったから薔薇族が売れたんだよ」と言っていただけた。その嬉しさからか、年の瀬に突然アイディアが浮かんだ。それは、過去に紙に印刷してビデオの特典及び、ポストカードカレンダーとして別レーベルで発売していた3D写真集を大胆にも電子化することだ。

 お手元のスマートフォンからイケメンライフガードの競パンもっこり画像が、飛び出して見えるという立体写真集。画像は目を隠し競パンをフレームアウトしているが、送信画面は全て見えているので、ご期待いただきたい。

 薔薇族カメラマン「津田広樹の立体写真集 ・電子版」を限定送信しているので、下記の津田・・・から始まるアカウントのTwitterをぜひとも覗いていただきたい。

【津田広樹プロフィール】
 いわゆる80年代アイドル全盛の時代にスチール撮影のみならず、その多才さを認められてグッズ等の企画発案にまでもマルチな才能を発揮したキャリアをもちながら、あらたなる新天地として当時の有力ゲイ雑誌であった薔薇族の出版会社に編集部員として転身。その後もさらにその非凡なる才能の昇華は衰えを知らず、グラビアや企画ページ等にも幅ひろく手腕をふるい、多くの絶賛を得るまでにおよぶ。そして1996年にはゲイ業界初の試みであった3D写真集付き映像ビデオ、ジャック・リードを発売し世に送り出した。
 さらにオリジナル競パン付きDVDの発売など革新を起こし続けるも、無断配信に苛まれ、2018年に全ての映像ソフトのレーベルを手離す。しかし長年ににわたり不変的な価値観を持ち続ける津田広樹の世界観は色褪せることのなく、その真価を現在も世に問い続けている。

津田広樹Twitter
@Wi08XKZE10Vb5rx

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