アニメ『旗揚！けものみち』最終決戦の結末は？源蔵はついに念願のペットショップを…最終回

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　『この素晴らしい世界に祝福を！』の原作者・暁なつめが送る異世界ファンタジー最新作『旗揚！けものみち』。第12話がオンエアされた。

第12話 「勇者×魔王」

ケモナーマスク対MAOの最後の戦いが始まった！　場の流れをつかもうとMAOは慎重になるが、これはプロレス。観客を楽しませないでどうすると、ケモナーマスクは定石を覆す闘いを繰り広げる！　そして試合は場外乱闘へ発展、全てのモノを破壊し、全てが崩壊する大騒動の末……最後に二人が行き着く結末やいかに!?

　異世界転生モノなのに、別ジャンルというか新ジャンルというか、全体的にいい意味で異質感があって良いアニメだった『旗揚！けものみち』もついに最終回。勇者チームVS魔王チームでのプロレス興行もとうとうラストのケモナーマスク（源蔵）VSMAO戦へ。

　前回放送された、彼らの前に戦っていたメンバーの姿にも触れられていたが、カーミラの戦いに、辛くも勝利したイオアナ達の前に花子が現れる部分が見ものであった。源蔵陣営では「花子」とよばれただの大食いドラゴンハーフだと思われているが、彼女こそ魔王陣営にいないとおかしいくらいだ。そして戦ったら確実に花子は断トツで強いのにそんなことはおくびにも出さないで、イオアナたちに分かりやすく圧力をかける。あんなかわいい顔して……。

　そしてずっと人妻でありながら源蔵に思いを寄せていたコボルトの奥さんは、旦那のコボルトの勝利に改めてときめき、源蔵との恋を絶つことを心に決めたのだった。源蔵はその毛並みが好きだっただけなので、最初から奥さんの勘違いなのだが、何も知らないうちに振られた感じになっている源蔵。

　そんな源蔵がマスクをしてリングに現れる。戦いのゴングが鳴るが、始まってからしばらくは二人とも膠着状態を保つ。空気が張り詰めており、いつもは先に仕掛けてくるタイプだったMAOも待ちに待った試合とあってなかなか仕掛けていけず、膠着状態の間に物思いにふけってしまう。

　滝行を行ったり、熱湯風呂に入ったり、マフラーを編んだりと源蔵が消えてからも彼を思って修行していたのだ。そんな辛く悲しいことを思い返していたら、なんと源蔵の方から仕掛けてきた。膠着時間長すぎたので、観客も居眠りを始めたほどだ。

　どちらかが仕掛けたら、あとはもう技の応酬である。待ちに待った源蔵との試合。楽しく手仕方ないようなMAOだったが、この戦いを通じて源蔵が自分との勝負から逃げ出したわけではないことが判明する。

　そんな中で、MAOがもしかしたらバカなのではと気付いたイオアナ達魔王軍。そこでどうにか源蔵の邪魔をしようとひろゆきに手をかけようとするが、これが逆効果。ひろゆきを奪ったイオアナめがけて場外乱闘を始めたことにより、会場内の至るところで乱闘が始まってしまう。

　ここでいつの間にか源蔵陣営の頼れるメンバーであるアリさんの名前が、ジークということが判明した。お前、ジークっていう名前だったのか……。お店はどんどん壊れていき、その騒ぎに乗じて花子は暴食をはじめ、カオスな状態に。

　だが、その中でも続く源蔵とMAO のバトル。それぞれの必殺技を駆使する熱いバトルの中ジャンピングジャーマンを源蔵が繰り出したことで勝負あり！ 源蔵の勝利となる。

　また負けてしまったと放心するMAOだが、またいつでもできるだろうと声をかけられ、改めてプロレスの楽しさを実感する。賞金を受け取り念願のペットショップ開業に一気に王手をかけた源蔵と、最高の雰囲気で興行は終了した。

　だが、もちろん乱闘やら何やらあって損傷も多かったこの興行。色々清算すると見えてくる数字がある。結局はもうかったお金よりも、支払いが大きくなるいつもの結末へ。シグレはもちろん激怒して源蔵達のもとへ乗り込んでいったが、種族関係なく興行の興奮のままに皆が飲み明かす姿を見て、その晩はお説教は飲みこむことに。

　しかし次の日からは金策の毎日。MAOは修行の旅に出て、源蔵たちはまたギルドをこなしてペットショップの開業に向けての日々が始まるのであった。

　プロレスのことはあまり分からないが、オープニングのプロレス感と、モフモフのことになると声色が変わる源蔵や、人間臭い魔獣たちとの交流は実に面白かった。またいつか源蔵たちに会えることを楽しみにしている。
（文=三澤凛）