ドラマ『ニッポンノワール ー刑事Yの反乱ー』張り巡らされた伏線が徐々に回収され出した　終わりの始まりだった第9話

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　「3年A組」「あなたの番です」と視聴者を熱中させてきて枠でまたも注目のドラマがスタートした。　「3年A組」から半年後という設定で今回も話題を掴むことができるのか期待が募る『ニッポンノワール ー刑事Yの反乱ー』　第9話がオンエアされた。

#9 覚醒

警察の地下組織：ニッポンノワールによる極秘プロジェクト。人体実験により記憶を変えられていた宮城遼一（細田善彦）が公安の眞木光流（矢本悠馬）の手により死亡した。怒りからまるで別人のように変貌し、眞木を打ちのめした遊佐清春（賀来賢人）。それは覚醒の兆しなのか…。そして喫茶店・ボナーロに向かうとマスターの深水喜一（笹野高史）にこう告げた――。

「アンタが黒幕なのか」

夕陽が射し込む喫茶店の中、視線を交わす両者。その真相は……。

　南武修介（北村一輝）には5年前に家出をした息子がいた。ベルムズに加入したところまでは把握していたものの、その先の行方はわからないままだった。ベルムズを使い人体実験を繰り返していたニッポンノワール。南武は息子の行方を案じつつ、江國光成（杉本哲太）ら捜査一課の面々にニッポンノワールと公安の動向を探らせる。そして、そこで衝撃的事実を突き止めることとなる。

「真実を知る覚悟はあるか？」何者かが清春に尋ねる。
「ここまできてないなんて言うわけねえだろ」清春は返す。

　全ての真実が清春の脳裏に蘇る夜。第9話、誰にも騙されることなかれ。

　今回はマスターがニッポンノワールの一員だったことが明かされた。この人は猛烈に怪しかった。なんだよ自家製の栄養ドリンクって！　なんで毎回口で開けるんだよ！　って1話目からずっと想っていた。そのため、この人が黒幕だったとしも驚きは浅い。

　しかし、マスターが一員であることを問い詰めても彼は「今はまだ話す時期ではない」と否定も肯定もせずにのらりくらりと話を終わらせてしまう。その終わらせ方も公安が踏み込んでくるという、物理的に話していられなくするような終わらせ方。

　清春はいったん自分の寝床に戻ると、改めて碓氷が残したUSBに隠されているもうひとつのパスワードの解読を始める。

　克喜が持ってきたガルムフェニックスの下敷きに書いてあった「レッツシンク！」。才門が常に発言していたその一言にピンときた清春がその単語を打ち込むと、まさかのビンゴ。　そしてその中には「アルティメットプログラム」というファイルがあった。果たしてこのプログラムは？？　「マジかよ」と清春が思わずつぶやいてしまうその全貌とは？

　しかし、その前に色々と片付けなければいけないこともある。怪しいながらも敵と味方紙一重な場所にずっとい続けている南武。彼の秘密についてのエピソードが差し込まれる。それは彼の息子のことだ。

　家出したきり会っていないという息子、実はその息子がベルムズリーダー陣内凪人だった。顔を変え、さらにニッポンノワールにて性格も変えられていた。そしてこの事実を南武が知ったときにはもう既に彼は死んでいた。

　誰のことも幸せにしないニッポンノワール。果たして清春がたどり着いた真実とは？　数話前から現れた全ての謎、ガスマスクの正体は一体!?

　次回最終回。この物語はどんな終わり方を迎えるのだろうか。
（文＝三澤凛）