アニメ『魔入りました！入間くん』処刑玉砲の決闘！入間は初めて自分のために頑張れるのか！？第10話

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　両親の私欲で悪魔に売られた不憫な少年・入間くん。悪魔たちと楽しく（？）過ごす魔界学園ファンタジー『魔入りました！入間くん』。第10話がオンエアされた

第10話「激闘、処刑玉砲！！」

　位階（ランク）昇級試験、「処刑玉砲」当日。気合い十分で試合に臨む入間だが、チーム分けでアスモデウスと敵対するチームになってしまう。入間を勝たせるべく、策を練るアスモデウス。その間にも、クラスメートたちはおのおの得意とする魔術を使って容赦なくゲームを進めていく。果たして入間は、特訓の成果を見せることはできるのか！？そして入間とアスモデウスの、勝負のゆくえは…！？

　特訓を重ねてとうとう迎えたランク昇給試験！　彼の特訓に関わった面々は皆ドキドキしながらも入間を見送る。誰よりもその頑張りを近くで見ていたアズ君はそれはもうこの日を楽しみにしていたが、なんとチーム分けで入間とは別々になってしまう。

　今回の昇給試験は全力で入間のサポートをすると心に決めていただけに、敵チームになってしまうというのは大きな誤算だ。どうやったら敵チームながらも入間のサポートができるかと思案にふけるアズくんを横目に試合がスタート。

　「処刑玉砲」とはいえど結局はドッジボールである。クラスの中で別れてドッジボールにいそしむという、傍からみるとなんともほほえましい授業だがこの魔界ならではのルールももちろん存在する。

　まず、ボール以外への魔力の使用はダメ。外野から内野にボールを当てても内野に復活することは出来ないなど。まぁそんなに多くのルールはないようだ。

　クラスメイトも、入間にボールをぶつけることは不可能、と作戦をたて逆に何でも受け止めてしまうサブロックから狙い始める。勝負事には燃える質のサブロックだったが、案外早めにボールにあてられ退場。クララもクラスメイトを混乱させるためにポケットから様々なボールを取り出して見せるなどしたがこちらもあっさり当たって退場。などなどそれぞれが色々なシチュエーションでボールを当てられ続々と退場していく中、驚異的にボールをよけるのが上手い入間くんと、思考に没頭していてもとりあえず基本スペックが高いからボールにあたらないアズ君の二人が残ってしまう事に。

　まさかの入間とアズ君の一騎打ち。一騎打ちともなれば、どちらかがボールを当てないと終わらない。そこで一瞬アズ君は、わざと入間のボールにあたりにいくことを考えるが、コートの中で対峙する入間の真剣な表情を見て自分のその考えを一掃する。

　一番近くでどれだけ入間が頑張っていたかを見ていたアズ君は、その考えがいかに入間の頑張りを無駄にしてしまう行為なにかよく分かったのだ。礼節を重んじるタイプの悪魔、アズ君は入間の思いにこたえるために全力で彼にボールを投げることを決意。

　魔力が学年１高いアズ君。入学式以来二人の対峙にクラス中が息をのむ。そして、彼が放った渾身の一投。前の入間くんならひらりとよけていただろうそのボールを、彼は逃げずに受け止め、さらにすさまじいパワーのそのボールをキャッチしきって投げ返すのではなく、アズ君のパワーが乗ったままを回転するように彼に投げ返した。

　アズ君のパワーを乗せたそのボールは彼の腕をかすり、無事入間くんの勝ちとなった。かくして、彼の目標であったランクアップが現実のものとなる。敗れたアズ君も、入間の見事なカウンター攻撃に感激し胸をなでおろすのであった。

　かくしてランクを上げた入間は手伝ってくれた周りの人々に感謝を伝え、また自分のために頑張ったことがなかった彼が、初めて自分のために成し遂げた達成感をかみしめるのだった。
（文=三澤凛）