ドラマ『同期のサクラ』全てを拒絶するサクラ、昏睡するサクラ…全てが見ていて辛くなる鬱回の第8話

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『同期のサクラ』公式HPより

 主演・高畑充希×脚本・遊川和彦の『過保護のカホコ』の再タッグ! 今期注目度No1ドラマ『同期のサクラ』。第8話がオンエアされた。これまで1話1年という縛りがあったが、前回の展開から少し様子が変わった。

 祖父が亡くなり、故郷へ橋を渡すという夢も潰えてしまってから、サクラの無気力状態の様子からあっという間に1年が経ってしまった。同期のメンバーが変わるがわる彼女の様子を見守り何とか外に連れ出そうとするが、情緒が不安定なサクラはこれまで以上に扱いづらく、好きだったものにも無反応、突然泣き出してしまうなどと全員がお手上げ状態。サクラに好意を寄せている蓮太郎と葵は彼女にプロポーズを試みるも、けんもほろろに振られてしまう。
 
 自他共に認める彼女の親友、百合もショッピングに連れ出してみたり、叱咤激励するも、過去に自分にサクラが言われた台詞をそのまま返されてしまう。全く手をつけられない様子に、彼女の気持ちも折れてしまう。

 さらに彼女たちが行きつけにしていた喫茶店「リクエスト」も店をたたむと告げられるなど、どんどん環境が良くない方向に変わっていく。会社に行こうとしてもいけない。誰の言葉も響かない。サクラ自身も苦しんでいるが、そこに手を差し伸べても掴んでもらえない仲間たちの苦しさも、どちらも見ていて切なくなる展開だ。

 あんなにも整然としていた部屋はゴミ屋敷になり、祖父から届いてたFAXも仲間ととった写真も片付けられてしまった部屋で、ひとり丸まって眠るサクラの姿が痛々しい。仲間たちと連絡を絶つようになった後は、ゴミも全てなくなり布団もなくなり、祖父がためていた仕送りを切り崩して部屋の隅で丸まっている姿はさらに悲壮感がある。

 サクラが丸まって生きている中、同期の面々もサクラについて罪悪感を残したまま自分の人生を必死だった。

 過去の話の中で触れられていたように、菊夫は退職しボランティアの仕事を始めていたり、蓮太郎はスミレと結婚をしており、葵と百合は傷をなめ合うように関係をもち百合は葵の子供を産んでいた。
 
 百合と葵の関係は予想がついたが、子供ができる過程が結構衝撃的というか、なし崩し的な感じ。百合は子供ができたからといって結婚をするという道は選ばない。

 葵と菊夫がまだサクラを好きなままっていうのも少し違和感があるというか。そんなに引きずるほどの衝撃がサクラにあったとしても、生きていたら他にもたくさん出会いがあるだろう。ドラマだから仕方ないが、あまりにも世界が狭すぎる。

 そして運命の日。それは、百合が葵の子供を産み「夢」と名前を付けたときに同期が集まり、「サクラをあきらめたくない」と確認しあった日だった。

 サクラの誕生日、ずっと待っていたFAXの音がサクラの部屋に響き渡る。それは同期達が祖父のFAXを真似てそれぞれの思いをつづった直筆の文章。まるでFAXのように玄関の隙間から紙を入れてくれたのだ。

 その疑似FAXの言葉に胸打たれたサクラは、以前の自分に戻りたいという気持ちが湧く。その言葉を同期に伝えようと外に飛び出す。家の近くでは、サクラの隣人の家族が口論をしていた。その際に息子が道路に飛び出してしまい、目前にバイクが襲い掛かる。

 サクラはその息子をかばい、自分が頭を強く打ってしまう。これが、サクラこん睡の真相だったのだ。1話からずっと登場していた隣人カップルがまさか全ての引き金だったとは……。彼女たちもサクラの現状に責任を感じているようだ。

 1年近く目が覚めないサクラを別の病院に移した方がいいのではという話が持ち上がる中、皆が席を外したそのとき、サクラはゆっくりと目を覚ます。目を覚ましたサクラはいったいどんな言葉を発するのだろうか。
(文=三澤凛)

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