中国産アニメ『匆匆（急いで）』に驚き　中国でも話題になっていないけど、演出には目を見張るものが……!?

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「腾讯新闻」の記事で、中国の悟乎动画（WuhuStudio）が制作した短編アニメーション『匆匆（急いで）』が絶賛されています。

　記事のタイトルは「悟乎动画最新作品《匆匆》感恩节上线！感恩一路有“你”」。少々、翻訳に頭を悩ませますが「あなたに出会えて良かった！」という感じでしょうか。ともかく、このまだ中国人にも知られていない作品を絶賛している記事です。

　どれくらいまだ無名かといえば、ビリビリ動画など中国の動画投稿サイトの数字よりもYouTubeのほうを紹介したほうがいいでしょう。チャンネル登録者数は3人です。

　そんな、まだマイナーな制作者なので中国語でも詳細を知るのは難しいのですが、杭州にあるアニメーションを制作スタジオのようです。今回、絶賛されている『匆匆』は故郷を離れた女性が、差出人が書かれないまま送られてきたオレンジに、父親と故郷とのことを思い出すというもの。

　非常に詩的な作品なのですが、同時に見るべきはキャラクターデザインや演出の方法です。日本のアニメだけでなく世界各地のアニメーションの優れた部分をくみ取って自分たちのものとして消化しているように見えます。絵はどことなく古臭い雰囲気ですが、技術や演出方法そのものは進化を感じさせます。

　今年は、日本でも幾つかの中国産アニメーションが話題となった年でした。中国のニュースサイトでも様々、中国産のアニメーションの話題が流れているのですが、なかなか日本公開まで至るものがなかったりします。一方で、こうした自主制作アニメも次々と生まれてきているようです。人口の多さも反映してか、次々と新たな才能が生まれていることは確かでしょう。
（文＝中国ニュース取材班）