『革命機ヴァルヴレイヴ』が香港デモの影響で注目作に？　川崎順平『童貞絶滅列島』も中国で「予言作」として評価

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　時としてフィクションは未来に起こるであろうことを予言していることがあります。先日から、中国でも「この作品は未来を予見していたのか！」と話題になっているのがTVアニメ『革命機ヴァルヴレイヴ』です。この作品、総覧の続く香港中文大学で起こった「独立事件」を契機にビリビリ動画で好評価されており、10点満点の評点が9.8点というビリビリ動画史上の記録を更新しているのです。

　意外に香港情勢も報じられている中国ですが、このことは多くのニュースサイトで取り上げられています。まさにフィクションが予言する未来の実例となった作品。それに続いて「この作品は未来を予見しているのではないか」と注目されているのが川崎順平氏の『童貞絶滅列島』です。ニュースサイト・腾讯新闻では「童貞が次々に死ぬ！　マンガが描く悪意に満ちた日本の現状」というタイトルで、この作品を紹介しているのです。

　先頃、単行本二巻も発売になり話題のこの作品は、18歳以上の日本が突然死して日本中がパニックになっていくという物語です。

　記事では、このマンガは景気低迷のために結婚したくない国民が増え、少子化が進んでいる日本の現状を示しているとします。そして、政府が様々な施策を打ち出すも、結婚する国民は増えていないことも。対して、童貞の数は公式統計でも増加しているとします。そうした現実を踏まえ『童貞絶滅列島』は、現実をとても反映した作品ではないかとするのです。

　14億人の人口を抱える中国ですが、今後は少子化が続くと予測されています。人口の増加に対して行われた「一人っ子政策」は廃止されたものの、多くの子供を抱える家庭は決して多くはありません。アニメではあまり描かれることはありませんが、ドラマでは「子供はあなただけなんだから」と両親が子供を諭すシーンは頻繁に見受けられます。そんな情勢ですから「童貞」という言葉に対する反応は日本よりも敏感なのかもしれません。

　なお中国語で「童貞」は「處男」と呼びますが、日本文化の影響なのか「童貞」でも通じる人は確実に増えています。
（文＝中国ニュース取材班）