ゆずソフト『喫茶ステラと死神の蝶』の「外観無断使用」騒動　店側が叩かれる超展開へ……

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　もはや意味がわからない。人気ゲームブランド・ゆずソフトの2019年12月20日発売予定の最新作『喫茶ステラと死神の蝶』の背景画像に、兵庫県三田市に実在する人気洋菓子店「パティシエ・エス・コヤマ」の外観が使用されていることに店側が不快感を示していた騒動。ゆずソフト側は、著作権には問題がないとしていたが、店側の主張を汲み、背景を差し替えることを発表した。

　これによって一件落着になるのかと思いきや、そうではない人も。なぜか「パティシエ・エス・コヤマ」が叩かれる事態が発生しているのだ。Googleのレビュー欄では罵倒を含めたコメントが次々と寄せられている。まったく意味のわからない状況だ。

　いったい、なにが目的で罵倒しているのかと思いきや、多くの罵倒の言葉は作品の聖地としてオタクがやって来ることを店側が拒否したとして怒っているのである。そして、オタクが聖地巡礼することで潤っている地域もあるのに……と、さらに店を非難するのだ。

　冷静に考えてみれば、オタクに来てもらいたいはずがない。「パティシエ・エス・コヤマ」は全国的ににも有名な高級店。おまけに、勝手に聖地にされた店舗があるのは三田市の駅からも離れた住宅街。こんなところに、オタクが集まってガヤガヤ写真を撮影していたら、完全に不審者。いや、集まってなくて一人で写真を撮影していても不審者である。

「聖地」を巡っては、金儲けを狙う人たちの声ばかりが大きく無視されているきらいがあるが、オタクが集まって喜ぶ人ばかりじゃないというのは当たり前。それを狙っていない店にとっては大変迷惑な話である。ゆずソフトのファンは全員責任をとって、ここでクリスマスケーキを買った方がいい。
（文＝大居 候）