テレ東アニメは海外で大稼ぎ! 東宝は過去最高を更新! なお制作会社は……【アニメ系企業の決算報告まとめ】

■現場に金は落ちているのか!? 世知辛いアニメ制作会社の業績

 ラストはアニメ制作会社。とはいえ、配給会社やテレビ局、ゲーム系企業と比べると、業績を公表している企業は少ないです。

【※こちらの記事をあわせてご覧ください→アニメ制作会社、2018年の倒産は過去最高の11件! 帝国データバンクの「アニメ制作業界動向2018」雑感

 2019年度上半期(4~9月)の決算報告を行う企業もほとんど見当たりません。ただ、年間の決算報告を行っている制作会社はいくつかありますので、少々情報が古くなりますが、ざっくりとまとめておきます。

 IGポートが8月28日、2019年5月期有価証券報告書を発表。IGポートは持株会社として、プロダクション・アイジー、ウィットスタジオ、ジーベック、シグナル・エムディといったアニメ制作会社、マンガ出版を行うマッグガーデン、リンガ・フランカなどを傘下に持ち、グループ企業全体の事業展開・経営管理・資産運用管理を行う企業です。

 2019年5月期はグループ全体として、売上は87億6600万円、当期純損失は約1億500万円となっています。

 報告の中では、売上高がIGポート全体の1割を超える各企業の数字もまとめられていて、プロダクション・アイジーは売上:約40億2400万円、当期純損失:約2億1700万円で赤字、ジーベックは売上:約14億4300万円、当期純利益:2400万円、マッグガーデンは売上高13億9100万円、当期純利益1億3800万円、ウィットスタジオは売上高が16億円、当期利益が1900万円となっています。

 IGポートは10月11日、続けて2020年5月期第1四半期決算単身を公開。売上は19億7500万円、純利益は9100万円で、売上は前年同期比6.9%減ですが、黒字に転じています。

 東映アニメーションが5月14日、2019年3月期の決算を発表。売上高は557億100万円(前期比21.1%増)、営業利益は157億4100万円(同39.6%増)、経常利益は162億6500万円(同40.7%増)と、どえらい数字を叩き出しています。

 サンライズの2019年3月期の最終利益は、前年と比べてほぼ横ばい(0.8%減)の29億0400万円。

 A-1 Picturesの2019年3月期の最終利益は8195万円(前期比24.9%減)。

「サザエさん」で知られるエイケンの2018年3月期の最終利益は4505万円(前期比43%減)。

 タツノコプロの2019年3月期の最終純損失は5010万円(前期は3522万円の純損失)。

 探せばもっと、数字を公開している制作会社はありそうですが、東映以外には景気がいい数字は出てこなそうですし、長くなったので、ここらで一旦この稿を締めます。

 機会があれば(この記事のPVが良かった、あるいは筆者のやる気があれば)、パブシッリャー(Blu-ray、DVDの販売元)や関連企業、さらにゲーム関連企業の決算なども紹介したいと思います。
(文・馬場ゆうすけ)

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