2019年は『機動戦士ガンダム』40周年! ちょっと地味だった「ガンダム40周年プロジェクト」を振り返る

■劇場上映作品でオールドタイプなガンダムファン狙い撃ち!

 一方で、劇場上映作品は意欲作が揃っています。

 まず前述の『ガンダム Gのレコンギスタ』に新作カットを追加した上で再編集を施し、全5部作『劇場版 ガンダム Gのレコンギスタ』として、劇場上映されます。第1部は11月29日より2週間限定上映される予定です。

 また20年には、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が、劇場版全3部作として公開されます。『閃光のハサウェイ』は、ファーストガンダムでホワイトベースの艦長だったブライト・ノアの息子であるハサウェイを主人公とし、宇宙世紀0105年を舞台とした富野由悠季監督の同名小説を原作とした作品。

 監督を『機動戦士ガンダムF91』で作画監督、『虐殺器官』監督の村瀬修功、脚本は『機動戦士ガンダムUC』のむとうやすゆき、キャラクターデザイン原案を『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』『超時空要塞マクロス』の美樹本晴彦、キャラクターデザインをpablo uchida、恩田尚之、工原しげきの3名が担当し、メカニカルデザイン原案には森木靖泰、メカニカルデザインはカトキハジメ、山根公利、中谷誠一、玄馬宣彦の4名、音楽は『機動戦士ガンダムUC』の澤野弘之と、従来の『ガンダム』ファンが涎を垂らすようなラインナップとなっています。

 こちらは「ガンダム40周年プロジェクト」HPに掲載されているのに、2020年公開予定。少々待たされそうですが、『ガンダムUC』や『ガンダム オリジン』が好きだった、オールドタイプな『ガンダム』ファンなら、間違いなく楽しめることでしょう。筆者としては、40周年プロジェクトの中で最もうれしいニュースでした。

■もはや節操なし!? JRA、エメマン、プロ野球、ハローキティとコラボ

 40周年を記念して、多様なコラボ商品が山ほどリリースされているわけですが、企業とのコラボも目立ちました。

・騎乗戦士ガンダムJRA -BEYOND THE TURF-
・エメマン25周年×機動戦士ガンダム40周年【コラボデザイン缶】
・ガンダム vs ハローキティ
・「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」×プロ野球12球団

 JRA、ジョージア エメラルドマウンテン、日本プロ野球は何となくファン層が『ガンダム』と重なっていそうで、コラボにも納得できるのですが、ハローキティとは一体……。コラボが発表された際は、双方のファンが驚きましたし、話題にもなりましたから、ある意味狙い通りなのかもしれませんね。

 なお、「ガンダム vs ハローキティ」コラボは、オリジナルLINEスタンプを販売。「ガンダムver」と「キティver」の2種類のスタンプのうち、購入者数ランキングが上位のキャラクターが勝者となる、というプロジェクトなどを行っていたようですが、「ガンダムvsハローキティプロジェクト」公式Twitterのフォロー数は約9700となっています。

 ちなみに、「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」公式サイト内では紹介されていませんが、2019年にはパチンコ「PF機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(SANKYO)、パチスロ「カードバトルパチスロ ガンダム クロスオーバー」(フィールズ)の2機種が販売。

 この2機種が40周年を冠しているわけではありませんが、SANKYOは8月16、17日の2日間に渡って開催された「劇場版『機動戦士ガンダム』シネマ・コンサート」(主催・ガンダムライブエンターテインメント実行委員会)に協賛していたりします。

 いくらパチンコメーカーとはいえ、協賛してもらったのに、「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」でまったく名前に触れていないのは可哀想と思ったので、ここで紹介してみました。『ガンダム』というか、バンダイビジュアル作品は基本的によくパチンコ・パチスロ化されていますよね。

■ちょっと地味だった『ガンダム40周年』

「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」をつらつらと紹介しましたが、いかがだったでしょうか。個人的にはちょっと地味な周年記念だったと感じています。

 何せ10年前、09年の「ガンダム30周年」の際は、「GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト」を開催し、1/1ガンダム立像がお台場でお披露目されていたわけですから。

 18年11月には、20年夏、横浜に高さ約18Mの動く実物大ガンダムを横浜港の山下ふ頭(横浜市)に制作すると明らかにしましたが、40周年である2019年に、何とか間に合わなかったものかなぁと思ったファンも多いのではないでしょうか。いえ、動く『ガンダム』自体はすごく楽しみではあるのですが。

 オールドファンを喜ばせつつ、新規ファンをがっぽりと獲得し、45周年、50周年をド派手に祝えるような状況を導き出す、新作『ガンダム』の登場に期待したいものです。
(文・馬場ゆうすけ)

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