昭和と平成を駆け抜けた津田広樹の回顧

薔薇族だった時代 ~被写体の背景もstyling  第45回

薔薇族だった時代 ~被写体の背景もstyling  第45回の画像1撮影:津田広樹

 心折れて辛い日に電話をすると、亡き父親以上に話を聞いて下さる伊藤文學氏。薔薇族編集部を離れ34年も経過している私が、病人を単身看護しながらなので仕事もままならず、生活苦な事を心配して下さり色々とアドバイス頂けて心強い。

 編集部に在籍していた当時、私の写真家としての感性を認めて信頼して下さっていた伊藤文學氏に「津田君は被写体の魅力を引き出せるだけでなく背景のアレンジ も良いね」と言って頂けて、励みになっていた。以前このコラムで紹 介した80年代の薔薇族巻頭カラーグラビアの最終章に掲載された 「椰子の樹のシルエットと競パン」もいわば背景の感性を評価された作品だった。

 私は、令和の今でもアリーナを満員にできる某アイドルを撮影していた時代から、被写体の背景のスタイリングを重視する写真家だった。そのアイドルの撮影をしていたときは、まだ私は駆け出しで、先輩カメラマンのアシスタントをしていた。しかしその頃から、被写体と背景のアンバランスさや撮影ミスに、いち早く気づく存在だった。

 最初の画像(styling津田広樹)は、最近ある場所で私がスタイリングした背景だ。諸事情から仕事に至らず報酬が発生しなかったので、世に出る事はない。しかし個人的に気に入ってるので、ここで紹介してみた。

薔薇族だった時代 ~被写体の背景もstyling  第45回の画像2

 また、笑顔の伊藤文學氏の画像は、今年のお誕生日会の時に撮影したものだ。文學氏の笑顔写真はなかなか撮影できないと、よく言われる。しかし、私は文學氏と以心伝心であるため、素敵な笑顔の時を撮影できてしまうのだ。

 文學氏から「良い写真だね」と言って頂けた時代の「津田広樹写真  限定電子版」が、続々とシリーズ化している。下記の津田・・・から 始まるアカウントのTwitterを覗いて頂きたい。

【津田広樹プロフィール】
 いわゆる80年代アイドル全盛の時代にスチール撮影のみならず、その多才さを認められてグッズ等の企画発案にまでもマルチな才能を発揮したキャリアをもちながら、あらたなる新天地として当時の有力ゲイ雑誌であった薔薇族の出版会社に編集部員として転身。その後もさらにその非凡なる才能の昇華は衰えを知らず、グラビアや企画ページ等にも幅ひろく手腕をふるい、多くの絶賛を得るまでにおよぶ。そして1996年にはゲイ業界初の試みであった3D写真集付き映像ビデオ、ジャック・リードを発売し世に送り出した。
 さらにオリジナル競パン付きDVDの発売など革新を起こし続けるも、無断配信に苛まれ、昨年に全ての映像ソフトのレーベルを手離す。しかし長年ににわたり不変的な価値観を持ち続ける津田広樹の世界観は色褪せることのなく、その真価を現在も世に問い続けている。 

津田広樹(薔薇族だった時代筆者)
@Wi08XKZE10Vb5rx

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