「Twitterでバズったマンガ」の書籍化には大きな欠点があった Twitter発マンガはこれからどうなる?

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 一時は隆盛したTwitterで大人気になったマンガの単行本化も、すっかりブームが落ち着いてしまった。

「Twitterでバズった人気作品の書籍化は、最初の頃こそ話題になりました。けれども、ネットでタダで読める作品を増ページして書籍化したところでそれほど売れはしませんでした。あれは、あくまでも無料だからという前提での面白さだったのです。それでも、いまだに書籍化がなされているのは、作家の育成に手抜きをしたい編集者や出版社の意識の表れでしかありません」(編集者)

 基本が画像4枚で構成されるTwitter発のマンガには大きな欠点があった。なにかしら、冒頭でのインパクトがあってサクサクと無駄なく話が進んでいくものがウケる。そこで、インパクト重視で設定や状況を考えた作品ばかりが生まれた。その「出落ち」重視の作品作りのために、だいたいのマンガ家はすぐに息切れしてしまったのだ。

 これは、これまで書籍化されたTwitter発マンガを読めばよくわかる。多くの作品は、一冊の間にテンションが持たずにネタ切れ感を出している。そのまま2巻目なんか出ている作品は目も当てられないデキになっている。

 ここで本来ならば、編集者が作家と共にアイデアを考えたり「育てる」わけだが、その手間を惜しんで、描き手を使い潰しているわけだ。

 そして、現在Twitterで話題になるマンガの状況はまた変わっている。

 複数のツイートを使い、単行本や連載中の一話を丸ごと無料で読ませるという形式だ。こちらのほうは「続きが読みたい」と思う読者に単行本を買わせる導線をうまくつくることができているようだ。

 ただ、そうした宣伝を編集者じゃなくてマンガ家本人がやらなければならないのは、はたして正しいことなのか。
(文=大居 候)

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