【コラム】

「巨乳は奇形」岩淵潤子氏の発言のポイント/オタクのための作品は、オナホールとイコールだから「表現の自由」対象外?

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岩淵潤子氏(@tawarayasotatsu)のTwitterより

『宇崎ちゃんは遊びたい』の赤十字・献血ポスター問題から始まった論争が、今度は「巨乳は奇形だ」から、乳房の縮小手術の話題へと迷走している。

 発端となったのは『ヴァティカンの正体: 究極のグローバル・メディア』(ちくま新書)などの著書がある、青山学院大学客員教授・岩淵潤子氏(@tawarayasotatsu)のツイート。

 岩淵氏は「日本の童顔・巨乳、でか尻、足細の女性キャラ」を「奇形フェチ」であるとして、「男性による女性のモノ化」「人権・人格否定」だとしたのである。当然、この発言にはオタクを中心に多くの批判が殺到したが、これに対して岩淵氏は「変態嗜好集団による奇形フェチ」と、さらに発言を重ねている。

 この岩淵氏は、今年8月に大きなニュースになった「あいちトリエンナーレ」の検証委員会にも参加している人物である。このこともあってか、岩淵氏の発言はより注目を集める事態となっている。【編注:のちに岩渕氏は<なお「巨乳は奇形」ではなく「アニメの巨乳」が奇形描写>と釈明したが、今もなお延焼し続けている状態だ】

 岩淵氏のツイートが多くの批判を浴びる理由は、文章に使われているキーワードが、キレッキレなことである。「金の力によって生み出された日本の異形オッパイ至上主義」「変態性欲の構成要因の一つとしてのフェティシズム」と、たかがTwitterの文章にとてつもなく尖った言葉を挿入している。

「奇形フェチ」の部分ばかりが取りざたされているが、岩淵氏の論旨は明解だ。それは、Twitterで用いられた「芸術の普遍的多様性の担保と、消費することが目的の商業コンテンツのゾーニングの話とを区別できない人」という言葉に集約される。

 これ「言論/表現の自由」をめぐる問題では、長らく存在しているもので、娯楽のためのコンテンツとか、オナニーのオカズに使うものは作品ではなくて実用品なのではないかという主張である。ようは、オナホールと同じジャンル扱い。例えば、イタリアでも消費税の軽減税率が導入されているが、ポルノは対象外で実質、ポルノ税となっている理由はこれである。

 こうなると「俺たちの楽しんでいるのは、アートじゃないから、弾圧されてもいいの?」と、また怒る人が出てきそうだ。でも、過去数年間「自分たちは消費者だ」と主張しているオタクは少なくなかったはず。……結局は、自分でまいた種なのか?
(文=昼間 たかし)

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