アニメ『バビロン』ビルから笑顔で飛び降りる人々…それは自殺か安楽死か!?第3話

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TVアニメ「バビロン」公式サイト

 【読む劇薬】と呼ばれた小説家・野崎まどのサスペンス小説『バビロン』シリーズのTVアニメ第3話がオンエアされた。

第3話「革命」

 自明党幹事長の野丸の口から語られる、「新域構想」の真の目的。検察庁との繋がりも露わになり戸惑う正崎だが、引き続き因幡と仲間の死の真相を追う。捜査を進めるうちに、正崎はこれまで接待に利用されていた女性達に目をつける

 突如現れた野丸。黒幕だと思っていた人物の登場に、正崎は動揺を隠せない。野丸は自ら新域構想の真の目的が語られ、さらに混乱させられる。

 新域とは、現在の日本ではなしえないドラッグラグの解消、建築規制緩和、新労働基準法など、新法の試験的運用を行う特別行政の役割を与えられる、いわば『国家の実験場』となるのだ。そしてそのトップは既に内部で決まっており、選挙の結果を待たずしても野丸が争っていた齋がその地位につくことなっている。

 大きな力を前にした正崎。大事な部下だった文緒も、確実にこの流れのどこかに巻き込まれてしまい、上司も野丸も彼や因幡医師が謎の死を遂げたことは預かり知らぬと証言する。
 
 新域構想は正義だと思っている。しかし、死の謎を追ってもいい。反抗したいならしてもいいが、その場合は全力でこちらも戦う、とある意味脅しともとれる発言に、正崎は野丸捜査からは手を引き、文緒たちの死についての捜査を続行することを決める。

 捜査を進めるうちに、新域代表に当選した齋が行方をくらませたというニュースが入る。正崎も捜査にあたろうとした矢先で、新域に建てられた高層タワーに多数の人間が整列する姿が映される。

 それは齋の思惑、いや、新域の目的である政策の宣言のセレモニーだった。新域では安楽死が認められ、望めば死が手に入るのだ。現代でもスイスなどでは安楽死は行われているが、この新域の死はいつでもどこでもどなたでも、死という物をもっと身近に怖いものと思わず手懐けるものらしい。

 この公約を斎が発表した後、高層タワーに集まった多数の人間は皆笑顔で飛び降りた。その映像はあまりにも異様で、だいぶグロテスクなものだ。
 
 そして文緒、因幡の死に関わるとされていたそれぞれの女性、そして正崎が取り調べをおこなった女性。これが全て曲世愛という一人の女だということが判明した。

 写真で見ても、実際に会ってもそのたびに印象が変わるというこの曲世愛とは何者だろう。彼女がこの新域計画に関わったことで、新域計画の進行は10年は変わるとされるほどの力を持つという。

 新域が行おうとしている現代の日本ではできないこと。それは死を扱う行政。その事実の前に正崎はどのような行動を取ることができるのか。
 
 シリアスさと衝撃の事実が、私たちをどこにつれていこうとしているのか。興味深くなってきた。
(文=三澤凛)

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