アニメ『魔入りました！入間くん』魔界には”友達”という言葉は存在せず…しかし概念はある！ちょっと良い話だった第３話

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　両親の私欲で悪魔に売られた不憫な少年・入間くん。孫のいない悪魔に溺愛されて悪魔の学校に通うことになり！？悪魔たちと楽しく（？）過ごす魔界学園ファンタジー『魔入りました！入間くん』。第３話がオンエアされた

第3話「入間とクララ／悪魔のお友達」

「入間とクララ」：入間とアスモデウスがバビルスで新たに出会ったのは、変わり者の女子悪魔、ウァラク・クララ。珍獣扱いされているクララは、他の生徒からいいように利用されているようなのだが…？

　テンションが高すぎてちょっとヤバ目に見えるクララと出会った入間くん。かなりの変人で懐かれると困る、ということで誰も彼女には近寄ろうとせず、アズ君も距離を取ろうとするが、クララのグイグイくる感じに入間くんは断るタイミングを逃しす（そもそも断れない）。そして、アズ君を巻き込んで「入間ち、アズアズ」と早速あだ名をつけられてしまった。

　初めてのあだ名、初めてのおままごと。「この役をお願い」と言われると断れな入間くんは、戸惑いながらも一緒に遊び始めてしまう。

　おままごとで「私の夫と不倫する隣の奥様役」を振られて熱演するアズ君が最高だ。っていうかおままごとなのに修羅場巣すぎるよクララ……。
　
　クララには「家系の特技」でポケットを叩くと一度見たことがあるものを取り出せる能力があり、おやつやお菓子を取り出してすぐに入間くんたちに分けてくれた。しかし、この能力を狙ってクララを利用している輩もいるようで……。

　その破天荒な性格故により、クララは友達ができにくい。ものをあげると遊んでくれる人がいることを知り、「友達」をその能力でつなぎとめようとしていた。

　見るからに不良のような男たちがクララに飲食物をたかり、遊んでやるといいながら影で見下すような発言をしているのも、クララは承知の上だった。

　だから入間くんたちにも過剰に欲しいものを出してやろうとしたり、迷惑料だと自分から口に出したりと自分を卑下し始める。

　入間に「欲しいものをなんでも出すからまた遊んで」と告げるが、入間くんはそれを拒む。自分が拒否されたのだと不安になり泣き出すクララだったが、入間くんは「そんなものをもらわなくてもクララとはまた遊びたい」と告げる。入間くんにとっても、人と遊ぶことなどこれまでほとんどなく、友達がいないまま育ってきた。だからクララと遊ぶことは彼にとっても嬉しいことなのだ。
　
　初めての反応にクララは心から喜ぶ。入間くんという、モノで繋がる関係ではない存在ができたクララは、今まで彼女をいいようにつかってきたやつらに別れを告げ、新しい学校生活をスタートさせたのだった。

———-

　アスモデウス、クララとすっかり打ち解けた入間くん。通学のお迎えから始まり、悪魔の文化に戸惑いつつも学生生活を送っていた。そんなとき、食堂で他の生徒からイタズラをされるが…！？

　アズくん・クララと仲を深め、おじいちゃんからも「お友達ができてよかったね」と言われる。しかし、今まで友達がいなかった彼は二人を「友達」と呼んでもいいのかどうかが分からない。

　自分は友達だと思っているが、あっちもそう思っているかどうなのか。これって大人になっても言えること。自分ばっかりがそう思っているんじゃないか、という不安で簡単にそう言えない状況に悩む。
　　
　まもなくクラス分けが発表されることもあり、3人で「同じクラスになれたらいいね」と話し合うなど、どこからどう見ても友達関係であるのに不安になってしまう入間くんの前に、以前使い魔にされてしまったナベリウス先生が現れる。自分のせいで寝込ませてしまった先生を心配するが、「お前にだけは心配されたくない」とまで言われてしまい、何もできなくなってしまう。

　そこに購買部を取り仕切るカムカムさんが現れる。彼はクララのように一度見たものを勝手に出してしまって利益を下げたり万引きをすうような生徒を厳しく取り締まっている存在。しかしクララが購買の召喚シールを使うように入間くんに言ったせいで、ナベリウス先生は召喚獣としてまた召喚され、入間くんは万引きをしたようになってしまうのだった。

　3人まとめて怒られるが、それすらも楽しい3人。これはもう友達と呼んで差支えないとのでは！？　と思った入間くんは2人に「僕たちって友達でいいのかな？」と恐る恐る尋ねます。すると……「友達？」　と二人は首をかしげる。そう、なんと魔界には「友達」という言葉が存在しないのだ。まさかの展開に驚くも、友達というのは「一緒に遊んだりごはんを食べたりする大切な存在」という事を伝えると、二人は入間くんを「友達」と認めてくれたのだった。

　この二人と一緒ならば楽しい学校生活を送ることができると確信した入間くん。入るクラスも決定して、本格的な学校生活の幕が上がる。
（文=三澤凛）