アニメ『真・中華一番!』物語の軸が見えない? どうしても旧作と比較してしまう第2話

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『真・中華一番!』公式HPより

 90年代に一世を風靡した料理漫画『真・中華一番!』が、新しいビジュアルで再アニメ化! 待望の第2話がオンエアされた。

特級面点師

 再び「陽泉酒家」に戻ったマオたち。そんなある日、シロウが勝手に客に料理を提供したため、客が怒り、マオはその客の希望の料理を提供することに。その課題は三種類の卵を使った料理だった。マオは課題に沿った焼売を提供する。その料理に感動した客は意外な行動に出る。その客とは特級面点師のシェルであり、シェルはさらに料理対決を熱望するが…

 旅の様子は前回だけで終わってしまったのか……というくらいあっさりと広州にもどってきたマオ・シロウ・メイリィ。この旅では「料理の目的」の答えを出すことも目的の一つだったようだ。メイリィの父親チョウユの前でその答えは「人を幸せにすること」と自信をもって答えた。その答えの元、大きな幸せを人に与えるために怠ることなく前に進めとチョウユに背中を押してもらったのだった。

 大人気アニメだったのはもちろんなのだが、細かな設定を熟知している視聴者は少ないと思う。それゆえに各キャラクターのことは知っているがどのような展開に今なっているかなどはうろ覚えだ。
 
 それゆえに、やはり物語が今どういう方向に向いているのかが全く提示されていないこの展開はいまいちだ。現段階、マオは陽泉酒家でひたすらに料理する毎日なのだろうか。大きな目標を持つのはこれからなのだろうか。
 
 今回は、店のトップのチョウユとルオウがいない間におこった出来事。マオがちょっと厨房から席を外した際に受けた野菜炒めの注文をシロウが勝手に作って客に出してしまったことから事件へと発展していく。

 シロウは野菜炒めに一番大事な油通しをせずに客に出してしまった。しかしそれは素人では気付くことなどできない程度のわずかな差でしかない。だが、出してしまった客が悪かった。その料理を食べたのはシェルという男だったのだ。
 
 それは鋼棍のシェルと呼ばれる特級面点師の資格を持つ男。舌の肥えた男にはあっさりと見破られてしまうのだ。事態を把握したマオはシェルに責任を取ると伝えると、「3種の卵を使った料理を作れ」と注文を受ける。
 
 それぞれの卵の味を引き出す料理、という無理難題だが、マオはこれをあっさりとクリア。マオの力量を知ったシェルは、さらにマオに焼売勝負を持ち掛けるのだった。

 ちょうどそこにチョウユ達が帰宅し、陽泉酒家の名誉をかけた焼売勝負へと発展してしまうのあった。特級面点師の資格をもち、点心づくりに使う鋼棍を操り常人とは思えない力技で摩訶不思議な焼売を完成させる。それは、形や大きさがバラバラな4つのポケットにそれぞれの味が入った焼売だった。具材の比率でこんなにも味を左右するのかと審査員たちは驚愕する。
 
 その料理をみたマオは突然自分の負けを悟る。それは全く自分の料理プランと同じものだったからだ。残り時間もわずかな中、マオは全く別の料理をまた一から作ることにする。それはみたこともないような大きな蒸篭で蒸した巨大は焼売。あまりの大きさに中央まで火が通っていないのでは? という懸念があったが、食べ始めるとそれがたんなる杞憂に過ぎないことがわかる。

 それは豚一頭まるごと使った大宇宙焼売。蒸す前に具材に火を通してありどこを食べてもそれぞれの部位の味が楽しめる遊び心に満ちた料理だったのだ。
 
 料理内容は過去と変わらず美味しそうだが、やはりリアクションがだいぶ落ち着いてしまったように感じるのが残念だ。そして恋愛要素が多くなるのか、メイリィが若干めんどくさい女みたいな反応をとるところが気になる。

 料理だけじゃない要素が盛り込まれているのかもしれないが、中華一番に視聴者が望むものは過去作に通じるテンションもあると思うのであまり大人向けにならないでいてほしい……。

 次週はシロウ以外のメンバーが謎の食事会に誘われるようで……? 大きな展開が待っているのかもしれないので期待して待ちたい。
(文=三澤凛)

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