VRに活路を見いだすFacebookは砂上の楼閣　規制強化はVR事業にも影響か……

• ツイート
• 

　SNSの世界的巨大企業として進化したFacebook。しかし、時代の変化は早いもので、一時の勢いはない。巨大化する中で規制が強化されたのも原因になっているようだ。

　Twitterに比べると話題になることが少ないがFacebookでも、よくわからない理由で凍結されるという事例は多い。

　とりわけFacebookが規制を強めているのはアダルト表現への規制だ。この規制はどうもロボットが行っているようで「なんでこれが？」という規制が次々と発生している。というのも、ちょっと乳首が映っているだけの画像でも即座に反応するのだ。

　たとえば「コミケの戦利品」という画像をアップした時に、画面を埋め尽くす同人誌の中に乳首が露出している絵が描かれた18禁があっただけで、凍結となった事例もある。

　これならまだマシだが、この規制は文脈はまったく理解しない。アートの分野で評価されている裸体写真の展覧会のチラシでもNGだったり、とにかく「ハダカは全部だめ」というよくわからない状況が生まれている。

　一応、反論の申し立てる方法も記されてはいるが、それで凍結解除された例は報告されていない。

　Facebookのよくわからない規制はほかにも報告されていて、政治的な発言の多いユーザーの中には「左折と書いたら凍結された」という真偽不明なものも……。

　こうしたFacebookの規制強化は、ほかの事業にも影響を及ぼしている。FacebookはOculusを買収しVR事業を強化。先日には新VRサービス「Horizon」発表しているが、これはかなり懐疑的な見方をされている。

「FacebookのVR部門は、企画時点から厳しい内容チェックに晒されます。性的な表現から、差別的な使い方をされることはないかをチェックするという名目ですが、結果、自由度の低いサービスしかできない。もう始まる前からオワコン感があります」（関係者）

　もはや放置したままというユーザーも増えているFacebook。瞬く間に成長した巨大企業は砂上の楼閣だったのか。
（文＝大居 候）