薔薇族だった時代 ~芸能カメラマンを経たからこその審美眼 第42回

薔薇族だった時代 ~芸能カメラマンを経たからこその審美眼 第42回の画像1撮影:津田広樹

 大学生の水泳競技会の写真をてんこ盛りで薔薇族のカラーグラビア に掲載できていた昭和の時代、伊藤文學編集長の言い方で言うと非常に「 良い時代だった!」。何の問題もなく競技会での選手の写真を掲載でき、東京の競技会に行けない地方の読者さんも喜んでくれていたのだから。

 私が元々アイドル歌手~スポーツカテゴリーのカメラマンだったから、アングルが良かったのかもしれない。水泳選手などのスポーツ選手を撮影する時にも、選手のアイドル性とセックスアピールを常に考えて競技会でも撮影をしていた。

 多くの読者さんから薔薇族編集部に届いていた、津田広樹宛のカラーグラビアに対するファンレターから、計り知れない力をいただけた。そんな環境の中、スポーツ選手の写真を撮影できていてありがたかった。

 上記の水泳選手権撮影も、プレスエリアから良いアングルで撮影できた。読者さんからの評価も高かったので、伊藤文學編集長はスポーツ写真のページを増やしてくれた。

 何度かこのコラムでも書いたが、昭和~平成~令和とその人気が不滅な「競パン」。昭和の薔薇族読者が、選手用の競泳パンツをそう呼び出したのがルーツではないかと考えている。 薔薇族読者以外のいわゆる”ノンケ”の人は、ブーメランパンツと呼んでいたはずだ。

薔薇族だった時代 ~芸能カメラマンを経たからこその審美眼 第42回の画像2撮影:津田広樹

 私はいまだに大学水泳部や、ライフガードのチーム名入りの美品競パンを所持している。興味のある方は、下記の津田から始まるTwitterアカウントをのぞきにきてほしい。

 ちなみにライフガードの競パンはかなりの人気だが、海やプールの本物のライフガードが、競パンの上に着ているスイングトップ(監視する時に着用するブルゾン的な上着)の激レアな豪華な刺繍が施されたものが、この画像だ。昭和後期のスイングトップとは思えない美しさでカッコイイ。この詳細も津田から始まるアカウント名のTwitterのツイートを見ていただきたい。

【津田広樹プロフィール】
 いわゆる80年代アイドル全盛の時代にスチール撮影のみならず、その多才さを認められてグッズ等の企画発案にまでもマルチな才能を発揮したキャリアをもちながら、あらたなる新天地として当時の有力ゲイ雑誌であった薔薇族の出版会社に編集部員として転身。その後もさらにその非凡なる才能の昇華は衰えを知らず、グラビアや企画ページ等にも幅ひろく手腕をふるい、多くの絶賛を得るまでにおよぶ。そして1996年にはゲイ業界初の試みであった3D写真集付き映像ビデオ、ジャック・リードを発売し世に送り出した。
 さらにオリジナル競パン付きDVDの発売など革新を起こし続けるも、無断配信に苛まれ、昨年に全ての映像ソフトのレーベルを手離す。しかし長年ににわたり不変的な価値観を持ち続ける津田広樹の世界観は色褪せることのなく、その真価を現在も世に問い続けている。 

津田広樹(薔薇族だった時代筆者)
@Wi08XKZE10Vb5rx

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