シリーズ最新作『牙狼 GARO -月虹ノ旅人-』公開。雨宮慶太監督が語る、己と渡邊亮徳・植村伴次郎の運命の交わり

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(C)2019「月虹ノ旅人」雨宮慶太/東北新社

「ここまで続くなんて考えていない……気がついたら、こんな日数が経っていたんです……」

 シリーズ最新作『牙狼<GARO>―月虹ノ旅人―』の劇場公開を迎えた『牙狼〈GARO〉』。テレビ東京系でテレビシリーズが始まったのは2005年10月。以来、テレビシリーズ・劇場版・アニメ版と様々な形でシリーズははや14年も続いている。長らく続いているシリーズであり、熱烈なファンも多い作品。けれども作品はずっと追いかけているファンを対象にしたマニアックなものかといえば、そんなことはない。

 実は、筆者もしばらくシリーズを追いかけていなかった。だから、試写を鑑賞するにあたってストーリーを理解できるか若干の不安もあった。けれども、そんな不安は瞬く間に打ち消された。最初のテレビシリーズから連綿と受け継がれた物語(と、スピンオフ)で綴られる闇を狩る「魔戒騎士」と魔界から現れる「ホラー」との戦い。

「魔戒騎士」の身に纏う黄金の鎧「黄金騎士・牙狼」。主人公の身につける意志を持つ指輪「魔導輪ザルバ」などなど。ひとつひとつのギミックが、疑問や不安など吹き飛ばして、瞬く間に物語へと引き込んでいくのだ。ともすれば厨二病にも見えるアイテムや技の名前を、恥ずかしげもなく「カッコイイ!」といいたくなる。そんな要素がそこにはあった。

 でも、たとえそんな魅力的な作品であっても十余年にわたって続けることができるのは、なぜか。熱いファンに依存して安穏と制作していては、初見の観客には厳しい作品になる。あるいは惰性でつくっていても、同様である。そんな匂いのする作品ではない以上、なにかしらの情熱がなくては継続することはできないのではないか。そう思って、続けて来た理由を問うた時、雨宮慶太監督は冒頭の言葉を語ったのであった。

 続く雨宮監督の言葉もまた引き込まれるものだった。

「ファーストシーズンですべてを出し切って燃焼しているんです。それで<終わった>という気持ちになっていたんですが、その後にスペシャルがあって……それが終わったあとに次はなにをやろうか……と。シリーズという意識はなくて、毎回、燃焼しきるのを繰り返してここに来たんです」

 そこまで雨宮監督が全力を出し切れる理由。その重要な要素は、雨宮監督が原作・脚本・監督のすべてを兼ねていることにあると思う。

「これをやっているのは、ぼくだけじゃないでしょうか。マンガ連載などをしていない人を呼んできて、作家性だけで原作者にして、なおかつ映像もとらせるのはリスキーだと思うんです。やっぱり、通常は企画者は自分だけど監督は別とか、デザインは誰と役割分担があると思うんです。そうじゃなくて、割と全部自分がやっているんですから」

 すべてを自分の裁量で制作できる。もちろん責任は重い。でも、現場で俳優の演技を指導する時に「この解釈でいいか原作者に了解を取らなくては」なんてことで時間を浪費することもない。余分な時間を遣うことなく、制作に没頭できる。そんな場を雨宮監督を導いたのは、『仮面ライダー』や『スーパー戦隊シリーズ』を生んだプロデューサー・渡邊亮徳であった。

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