ヘタの研究 vol.11

コスプレ雑誌『COSPLAY MODE』はなぜ二次コスプレだけを扱い、一次、三次コスプレを扱わないのか?

千都さん一次コスプレ


■『COSPLAY MODE』は取り上げないものの、人気の「一次」「三次」コスプレ

――『COSPLAY MODE』を拝見すると二次コスプレばかりなんですね。

大門 そもそも「キャラクターコスプレ雑誌」として、アニメや漫画、ゲームのキャラクターなど二次元のコスプレのみを取り上げているんです。

 仮面ライダーやジャニーズなどの実在するアイドルのコスプレ、ディズニーキャラクターといった三次のコスプレをする人も実際には多いのですが、これらは雑誌では取り上げていません。

 ディズニーはもともとの出自で考えればアニメーションと「二次」ですけれど、どうしても日本人がディズニーをイメージすると、浦安のディズニーランドにいるミッキーやミニーという、三次元の存在が浮かびがちなのもあって、省いています。権利の問題もありますが。

千都 二次、三次のほか、一次と言っていいのかわからないですが創作コスプレもありますね。

――スチームパンク※のような…?

※スチームパンク:SFジャンルの一つ。ヨーロッパレトロ+鉄+蒸気が混ざった、なんか素敵なあの感じ(SF警察が憤死しそうな解説)

千都 そういったものも含みますね。創作コスプレの場合二次コスプレでは必須の「キャラに寄せる」必要がなくなるため、「カワイイ」を追求したいレイヤーにも人気です。創作コスプレなら、「茶色い髪、茶色いカラコン」ができますからね。

 正直「茶色い髪、茶色いカラコン」が一番かわいいと思います。でも二次コスプレで水色の瞳のキャラクターをやるのに、茶色い瞳でいたら叩かれてしまいますから。

 創作コスプレはある意味「自分自身」でいいわけですから、ポートレートに近いですね。ちょっと前に流行った「童貞を殺すセーター」みたいなのを「私」が着るというような。二次でないので『COSPLAY MODE』では取り上げないですが、こういったことをしている人はネットには多いです。

――フォロワー増えそうですもんね。

千都 一方で、創作コスプレでも「キャラ設定」をしっかりするタイプのレイヤーもいます。「私がコスプレするのはこういうところに住んでいるこういう魔女で……」というような。その場合「キャラに寄せる」必要が出てきますね。

――創作コスプレは二次と違い「多くの人に事前に周知されているキャラクター」がいないため、「飛影はそんなことしない!」的トラブルに巻き込まれにくいというのはあるのかもしれないですね。

■案外多い中高年レイヤー、いくつだろうがラブライバー!

――コスプレはオタク趣味の中でも若い人が多いのかな、という印象ですが。

大門 年齢層は意外と高かったりするんです。平均30を超えるラブライバーなんかもいたりしますよ。なかなか卒業しない趣味でもあるんです。

千都 あとコスプレしている状態は年齢がわかりにくいというのもありますね。

大門 今、ゲームアプリなども多くリリースされていて、キャラクターが増えましたから。中高年のおじさんがトライできるキャラも増えました。

千都 コスプレはどんどんクオリティ重視になっていますから「元の自分から見てやりやすい」キャラを探してそれに「寄せる」というのもありとは思うのですが、ただ元々で言えば「誰がどんなキャラクターをやってもいい」んですよね。

大門 おじさんの美少女コスプレとかありますからね。すね毛は剃ってほしいですが。

千都 風当たりは強くなりますが、自分自身が楽しんでいられるのであればもういくつであっても制服を着ていいと私は思います。うまいヘタにかかわらず、やりたければやってほしいと思いますね。

(文/石徹白未亜 [https://itoshiromia.com/])

◆石徹白未亜の過去記事はこちら(【おたぽる】【日刊サイゾー】)から◆

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