――オフライン版は、貴銃士との基地での会話も収録されていて、ユーザーからの評価も高かったと思います。
大徳 最初は、どこまでシナリオを入れようか悩んでいました。でも、せっかくだから、あるものは全部入れよう、残せるものは全部残そうというという話になりました。
――サービス終了が発表されてから、未実装だった古銃、現代銃の貴銃士が公開されましたが、どのような想いだったのでしょうか?
八破 未実装と言っても存在はしているため、このまま日の目を見ないのは……と。
大徳 キャラクターを世に出してあげないとかわいそうだという想いがありました。ゲーム用のイラストがなかったキャラクターもいて公開を迷ったのですが、木下さくら先生のキャラクターデザイン画で出させていただきました。
――確かに、親愛エピソードなどには名前が出てきていたので、このキャラクターはどういう性格や顔をしているのだろうと、実装を待っていたところがあります。
大徳 私たちも登場させるのを楽しみにしていたのですが、残念ながら……ということになってしまったので。
八破 モーゼルについては、最終章のボスとして登場する予定であったため、ボイスがないという異例の状態にはなりますが思い切って実装しました。彼は重要な人物なので、物語の終わりには欠かせませんでした。
――物語のラストは、最初から決まっていた部分はあったのですか? もし、サービス終了がなかったら、どのような話の展開が待っていたのでしょうか?
八破 もともとおおよその起承転結は決まっている状態で、サービス中というのは「承」が続いているというイメージです。開催するイベントに応じて、貴銃士たちが作戦に参加していくエピソードが中心になったと思います。あとは、世界帝軍の謎や、ほかのレジスタンスの動きなど外側に目を向けたエピソードができたらよかったと思います。
――では、未実装のキャラクターを公開した反響はいかがでしたか?
大徳 本当に喜んでいただいて。みなさん自分たちでイラストを描かれて投稿してくださったりするので、反応が早いし、温かいですよね。
――嬉しかったコメントや、印象に残っているイラストはありますか?
大徳 ペンシルヴァニアを出すと、ケンタッキーと一緒の絵がいっぱい出て、そうなるんだろうなと思ってはいましたが、実際に見ると嬉しいですよね。
八破 ケンタッキー念願の兄貴ですからね。
大徳 あと、ホールがずっと黒船グループで一人だったところに、ネイビーとペッパーが加わり3人のイラストを描いていただいたりして、私たちが出せなかったものなので嬉しいですね。
――サービス終了が発表されてから、個人のお問い合わせだけでなく、プロジェクトを続けて欲しいという署名運動や、関わった方にメッセージを送ろうという活動もあったりしましたが、どのような声がどのくらい寄せられましたか?
大徳 ありがとうという感謝が、すごく多かったですね。もっと続けて欲しいという声もいただきました。
――THEキャラCAFE、ソフマップ、シカゴレジメンタルスと取材させていただきましたが、みなさん、『千銃士』のファンはとても温かいと言っていました。
大徳 本当にそうだと思います。
八破 高貴なんですよね。
――作品がそうだから、ファンも温かいんでしょうね。そうした中で、印象に残ったメッセージはありますか?
八破 『千銃士』のお陰で、こんな風に人生が変わりましたとか、心の拠り所になりましたとか、そうしたメッセージをくださる方がいらっしゃって。『千銃士』が少しでも皆様にいい影響を与えることができたなら、本当にうれしく思います。
――制作者側としては、ゲームを通して、ユーザーにどのようなものを与えたいという想いがありましたか?
八破 シナリオコンセプトとして、戦場では「オン(戦い・非日常)」基地では「オフ(リラックス・日常)」というイメージで方向性を分けていました。戦場で悩みながらも必死に頑張る貴銃士たちの姿を見ると、自分も活力がもらえるような。
また、たとえばレオポルトに基地で話しかけると「まぁまぁ、うまくいかない日もあるものさ。温かい紅茶でも飲んで、一息いれよう。さ、椅子にかけたまえ」と、実に癒される一言をかけてくれたりします。現実では仕事や勉強など疲れることがあると思うのですが、彼らと会話をすることで、元気を取り戻すキッカケになればと思います。
『千銃士』というコンテンツは続いていく サ終したのにCD発売! 勢いが止まらない『千銃士』ブームを探る【公式インタビュー】のページです。おたぽるは、インタビュー、ゲーム、スマホゲーム、千銃士、桜井飛鳥の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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