『対魔忍』も破れたか。Steamのエロ規制が意外に厳しくてグローバル展開が困難な件

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Steamより

 アダルトゲームの新たな販売チャンネルとして期待されるSteamだが、その市場開拓の困難さが次第に明らかになっている。

 9月上旬、『対魔忍』シリーズの企画や監修などを務める笹山逸刀斎氏が自身のTwitterで
Steamでリリースを予定していた『対魔忍アサギ』の審査が取りやめになったことをTwitterで報告し話題になった。

 特殊過ぎるエロを描きながらも「対魔忍」という新たなジャンルを構築した名作シリーズ。これまでも『対魔忍RPG』を展開し、先日開催された東京ゲームショウ2019では全年齢向けのスマホゲー『アクション対魔忍』のリリースも発表している。

 すでに国外で違法・非正規に作品も流出している中で正規のグローバル展開は世界のユーザーが歓迎するはず。しかし、Steamの基準では配信は困難だったようだ。

 現在、Steamはアダルトゲームの配信を許容しているとされるが、そこには困難が付きまとう。まず問題になるのは「未成年と疑われる表現」がNGになっていること。日本の学園もので描かれるような制服はNG。加えてキャラクターの造形も幼く見えればすべてNGになってしまう。

 マンガなどでは「幼く見えるけど3000歳」みたいな表現が使われるのをたびたび目にするが、だからといってそれでOKになるわけはない。たとえばイギリスの映像審査団体では実写で女優が18歳以上であっても18歳以下と誤認されるような場合はNGになったり。

 グローバルは市場の拡大のために、誰もがチャレンジしたいところだろうが、日本で発売しているままを流通させることのできる場はないということだ。

 これをクリアにするためか、一部の作品では、エロシーンは別途公式サイトで配布するパッチで……なんてことも行われている。ただ、この場合でも公式が「パッチはこちらで配布中」などとSNSを利用して告知することも制限されているそう。

 Steamでアダルトゲームも本格的に海外進出かと思えばそうはいかない様子。別にグローバル展開できそうな作品を一からつくったほうがよさそうだな。
(文=大居 候)

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