テレビ演劇『サクセス荘』に声優・山寺宏一が降臨!!　物語はどんな結末を迎えるのか

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　2.5次元舞台で大人気の俳優による本番一発勝負のテレビ演劇　第12回　「さよなら！サクセス荘」がオンエアされた。

第12回　「さよなら！サクセス荘」
都会の片隅にひっそりと佇む一軒のアパート「サクセス荘」。そこには、“ひと旗あげたい”と成功を夢みる若者たちが住んでいて、いつか必ず夢を叶えて巣立っていくという伝説があった…
コントオブドリームの不合格通知が届いたゴーちゃん（和田雅成）は、夢を諦め「サクセス荘」を出ていこうとしていた。住人の皆で、意見や報告をし合う「月イチ総会」の日、ゴーちゃんの様子がおかしいと気付いたムーさん（玉城裕規）は…。

　とうとう最終回。全員が揃うと思っていたら、なんとふたり（ヒッピ、ノブ）欠席！　どちらも売れっ子なので忙しかったのか。メンバーで登場回数がだいぶ違う。特にノブは少なかった。ヒッピさんはキャラがとても好きだったのでもっと出てほしかった。

　今回は声優の山寺宏一さんがスペシャルゲストとして登場。毎回ナレーションを担当していたけども、まさか出演するとは……。しかも元サクセス荘住人という設定。出身者にこんな大物がいたら夢がある。

　オーディションの落選通知がきたので、芸人の夢をあきらめサクセス荘を出ていこうと決意するゴーちゃん。彼の前に現れたのはレジェンド声優。住人一同がゴーちゃんを引き留めようと「夢をあきらめるな」と声をかけるも、山ちゃんがゴーちゃんにかけた言葉はそれとは全く逆のものだった。

「自分もサクセス荘に住んでいたころの夢はハリウッド俳優。しかし今は声優をやっている。生きていれば夢は変わる。夢をあきらめて別の夢に向かうのは何も恥ずかしいことじゃない」

　その言葉に胸打たれたゴーちゃん。びっくりするくらい号泣。演技なのか、それとも胸にくるものがあったのか。住人たちも、新しい夢もサクセス荘でかなえればいいじゃないかと明るく話す。その矢先に改めてゴーちゃんに、同じオーディションの合格通知が舞い込むのだった。

　最初に見ていた方はどうやらユッキー宛。ゴーちゃんが勘違いしていたようだ。ゴーちゃんは準決勝に進めることになり、芸人を辞めることも撤回。今後もサクセス荘で生活をしていくことになり、この物語は幕を閉じたのであった。

　ゴーちゃんが最初から最後までセンターポジションを全うしていたのも、ラストの回を観ると納得。ツッコミも毎回キレッキレだった。

　2.5次元俳優の舞台をTVで、という点に興味を持って見始めた今作。最初は面白さがわからなかったが、だんだん良さがにじみ出てきて途中からは夢中で鑑賞していた。

　バラエティーとドラマのおいしい所をとっていたなぁと感じた。キャラ設定が生かし切れていない部分がもったいなかったりもしたけれど、推しだった人が出ていたら、これはたまらないだろうなというお芝居と素の部分が透けて見える瞬間が用意されている演出は上手いと感じた。

　人気があった番組だけに2期の発表もありそうだ。放送時間帯の引っ越し、さらに俳優たちの加入を繰り返せば長寿番組化しそうな予感も。

　どれだけその界隈で人気があっても、なかなか地上波ドラマや一般的な邦画では姿を見かけることが少ない2.5次元俳優たち。この番組を通じて彼らが認知され、新たな活躍の場につながってもらいたい。

　またサクセス荘の面々を違う作品でも目にできることを期待したい。
（文＝三澤凛）