舞台やミュージカルなどで絶大な人気を誇る役者陣と、2.5次元の舞台で多数の脚本・演出を手掛けてきた少年社中の毛利亘宏氏が脚本・監督を務める期待のミステリドラマ『REAL⇔FAKE』、第4話がオンエアされた。
やはり4話で最終回というのは難しい。30分ドラマが4本なので映画と同じくらいの尺だとしても、前回の回想やオープニング・エンディング、CMなどが入るので実際はもっと短いわけだ。
今回は朱音の失踪するきっかけが語られることに時間が割かれるたで、これまでメインだったステラクラウンズの面々の出番は極小。反面、どちらかというとステラクラウンズのメンバーの中でも地味目な存在だった翔琉が大活躍した。
【犯人はプロジェクトのメンバーの中にいる】と大々的に広告され、ステラクラウンズの写真が掲げられ、本編中もメンバーのそれぞれが怪しい動きをしていたわけだ。しかし結論を言ってしまうと、朱音の失踪を企てたのは朱音と翔琉。それを後々メンバーが聞かされて協力した。
結局全員が犯人というありがちな結末だった。そもそもそのきっかけが事務所社長なので、プロジェクトに関わったメンバーってことだとすれば嘘は言っていない。
ここまでイケメンがそろっている中で、自己弁護をまくしたてるおっさんの姿を結構長い尺で見せられるのは残念だったし、蒼井翔太ひとりだけステージ衣装感と声の特徴が強すぎて、問題解決シーンあたりからお腹いっぱいになってしまった。
黎士郎が1話で大枚はたいてスマホを購入してたのはなんだったんだろうか。悠輔が電話してた相手も。悠輔が電話してた相手は朱音だったのだろうか。
凛の苦労人キャラや征行と凪沙の異常な仲の良さとか、設定が最終話でも宙ぶらりんになっている。翔琉の都合のよさとか消化不良な点は多々あれど、じっくりやればもっと面白いものができたのではなかろうか。蒼井翔太が国民的アーティストの割には会見場もしょぼかったりと、大きな世界観でやろうと思うと、制作費もかかるんだなということもそれとなく感じられた。いまどき某掲示板のコメント表示ってのも古い気がしたし、ちょっと時代錯誤感があった。
2.5次元系のドラマは「ファンだけが楽しい」作品ではなく「ファン以外が見ても楽しい」を作らないといけない。もっと広がっていかないと、閉鎖的にしか展開できないだろう。これを教訓に、もっともっと盛り上げてもらいたいものだ。
(文=三澤凛)
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