【コラム】

『プリパラ』アーケードゲーム復活を、大きなお友だちが素直に喜べないワケ

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「プリパラ」ゲーム公式サイトより

 2018年4月に稼働が終了したアーケードゲーム『プリパラ』が、5周年を記念して10月中旬から復活することが発表された。現在稼動中の『キラッとプリ☆チャン』とは別に、『プリパラ』専用筐体が登場するという。稼働が終わった筐体が再び全国に設置されることは、『プリティーリズム』からはじまるプリティーシリーズにおいて、異例の事態だ。

 ライバルの『アイカツ!』シリーズもだが、女児向けアーケードゲームはTVアニメと連動しており、いくら人気でもアニメの放送が終了すれば、アーケードの稼働も終了してしまうのが通例となっている。

 ただ、『プリパラ』については東京・原宿などにある実店舗・プリズムストーンに筐体が設置されており、稼働終了後もプレイすることができた。休日に原宿の店舗に行くと、『プリパラ』筐体前にプレイ待ちの列ができていることも多く、相変わらずの人気ぶりを見せている。

 それゆえ、『プリパラ』の稼働が復活することにファンからは歓喜の声が上がっているが、一部からは「個人的には複雑」「素直に喜べない」という声がある。筆者も『プリパラ』がとてつもなく好きだが、諸手を挙げて喜べてはいない。

 厳密にいえば『プリパラ』で3年、『アイドルタイムプリパラ』で1年続いた『プリパラ』シリーズだが、“終わり”が来たのはあまりにも突然だった。どのファンも「来年も『アイドルタイムプリパラ』が放送される」と信じて疑わない中、突如、新シリーズ『キラッと☆プリチャン』が発表されたのだった。

 突然すぎる終了に、当然ネットには悲しみの声が相次いだ。前述のとおり、TVアニメ放送終了に伴い、アーケードの稼働は終了。ただ『プリパラ』は“放送が終わった子供向けタイトル”にしては、かなり恵まれていて、救済措置としてNintendo Switchへの移植版『プリパラ オールアイドル パーフェクトステージ!』が発売されたり(なお、クオリティについては言及しない)、また『キラッと☆プリチャン』との合同ライブや『プリパラ』単独でのライブツアーも開催された。

 グッズなども含めると、かなり恩恵を受けている実感はつねに感じている。

 ではなぜアーケード復活を「素直に喜べない」のか。「プリパラロスを乗り越えてやっとプリチャンを愛せるようになったのに~」とか、「プリパラが復活したらプリチャンの立場は~」など、複雑なファン心理も影響していると思うが、一番は「金」である。

『プリパラ』しかり『キラッと☆プリチャン』は、コーデを集めようと躍起になると、すさまじい勢いで100円玉が消費されていく魔のゲームだ。レアリティの高いコーデを集めるには、金もだが、時間も根性も必要だ。本来は子供向けアーケードゲームなのに、まったくやさしくないゲームなのだ。華園しゅうかの口癖「アイドルタイム・イズ・マネー」が違った意味合いで聞こえてくるのだ。

 なお、稼働中の『キラッと☆プリチャン』では、本日からはじまった新弾で200円の「ニコチケ」の排出がスタート。これは『プリパラ』でも「ドリチケ」として存在していたのだが、こちらも“200円かかるわりにはレアなコーデが出ない”ことでファンを泣かせてきた。ただでさえ『プリチャン』がキツイのに、10月から『プリパラ』が復活。そろそろファンの財政が危ぶまれる。

 以前から、アーケードでファンの金を容赦なくむしり取ってきた『プリパラ』だが、排出などに不満を抱いていても、ファンたちは作品が好きだから、筐体に100円玉を突っ込んできた(……のだと思う)。

 今回の復活はなんだかんだ言って嬉しいが、「5周年にかこつけて、ファンの金を搾り取る魂胆なのでは」「もしかしてプリチャン、売れてない?」という複雑な気持ちを抱かなくもない。「素直に喜べない」要因は、ほかにもあると思うが。

 ここまで、“大きなお友だち”のただのワガママを展開してきたワケだが、どうせお金を使うなら気持ちよく使わせてほしいとも思ってしまう。とりあえず、アーケード『プリパラ』の今後の続報を待ちたい。
(文/ゆうひ)

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